そろそろ年賀状を作る準備を始めなきゃ・・と思う時期になりましたね。年賀状をネット注文にして印刷する方法もありますが、仕上がりは美しい反面、費用がかさみますよね。
自宅にパソコンとプリンターがあれば、年賀状作成ソフトやWordやペイントなどで年賀状のデザインを作って印刷するだけ。費用ははがき代とインク代ぐらいと低コスパなのに仕上がりは綺麗ですよ。宛名面は手書きの方も多いと思いますが、枚数が多い場合は大変ですよね。
時間がない方や、美しい字を書く自信がない方はプリンターに宛名印刷をお任せした方が綺麗ですし断然楽!です。
年賀状をパソコンで作る際に必要なのが年賀状作成ソフトです。年賀状作成ソフトは筆まめや筆王など専用の有料ソフトがありますが、文書作成ソフトであるWordでも年賀状を作成することができます。裏面(通信面)の作成・印刷はもちろん、宛名印刷はExcelで作成した住所録を取り込むことで簡単にできるので使っている方、多いと思います。
今回はWordやExcelを使った宛名印刷、住所録の作り方やコツついてご紹介したいと思います。是非試してみてください。
はがきの宛名印刷はWordとExcelで簡単にできる
宛名印刷をする際、まず必要なのは住所録です。住所録は宛先の名前や郵便番号、住所、電話番号などの個人情報を記載した表です。一度作っておけば毎年使えますし、住所や名前が変わったら書き換えて保存すればOK!
住所録の中に、「喪中」や「昨年もらった」などの項目を作成することで、喪中の人以外や、昨年もらった人に絞って印刷をすることもできます。
また、Excelを使って住所録を作成しておけば、後で筆まめや筆王などほとんどの年賀状作成ソフトで読み込むことが可能(※CSVファイルに保存しておけば読み込める)ですので、無駄がないですよ。
それでは、Excelを使った住所録の作成方法、Wordの「はがき印刷ウィザード」を使った宛名印刷の手順についてご紹介していきたいと思います。
※今回使用するパソコンのOSはWindows10、ソフトはMicrosoft Word 2016、Microsoft Excel 2016を使用しています。
※会社名や役職名などを印刷するビジネス用年賀状ではなく、プライベート用の年賀状作成を想定して作成しています。
宛名印刷の手順1~Excelで住所録を作成
Excelを起動し、空白のブックを開きます。
1行目には宛名面に印刷されるフィールド名(名前、連名、敬称、郵便番号、住所1、住所2)などを入力し、それぞれの項目を入力して表を作成します。
「連番(番号)」や「ふりがな」「性別」「生年月日」「昨年だした」「昨年もらった」などの項目は宛名面には印刷されませんが、抽出する時などに必要な情報なので追加しています。
住所録を作る時のポイント!
●住所は住所1と住所2の2つに分けて入力すると、印刷された時の見た目が綺麗になります。 (住所1は都道府県名~番地まで入力し、住所2は建物名やアパート名を入力しています。)●郵便番号や番地に入る数字は半角数字に統一しておきましょう。 ●連名で印刷する人には「敬称」を入力する。(例えば、様など) |
※フィールド名・・Wordの文書の中に情報を自動的に表示させる枠のようなものです。Wordの「名前フィールド」に入る情報は、Excel住所録の「名前」を参照しています。
宛名印刷の手順2~Wordで宛名印刷を行う
はがき宛名面印刷ウィザードを起動する
1.Wordを起動し、白紙の文書を開きます。
2.はがき宛名面印刷ウィザードを起動します。
①「差し込み印刷」タブをクリックし、②「はがき印刷」をクリック、③「宛名面の作成」をクリックします。
はがき印刷ウィザードが開きます。「次へ」をクリックします。
3.はがきの種類を選びます。
①「年賀/暑中見舞い」にチェックを入れて、②「次へ」をクリックします。
4.縦書き/横書きを指定します。
①「縦書き」か「横書き」を選び、②「次へ」をクリックします。
5.書式を設定します。
①「フォント」を選びます。縦書きの場合は、
②、③にチェックを入れます。
④「次へ」をクリックします。
6.差出人の住所を入力します。
① 差出人を宛名面に印刷したくない場合は、チェックを外して下さい。印刷する場合は、
② それぞれのフィールドに情報を入力しましょう。
③「次へ」をクリックします。
7.差し込み印刷を指定します。
① 「既存の住所録ファイル」を選びます。
② 「参照」ボタンをクリックします。
8.先にExcelで作成した住所録を選びます。
① 作成した住所録ファイルを選びます。
② 「開く」をクリックします。
「次へ」をクリックします。
9.はがき宛名面印刷ウィザードを終了します。
「完了」をクリックします。
「テーブルの選択」画面が開きますので、ファイル名に間違いなければ「OK」ボタンをクリックします。
10.ひとまず完成です!!
このまま印刷することが出来ますが、フォントやレイアウトを変更し、「連名」や「敬称」などのフィールド名を追加していきたいと思います。
フィールド名を表示させる
①「差し込み文書」タブを選びます。
②「結果のプレビュー」をクリックすると「フィールド名」が表示されます。
フォントを変更する
宛先の「住所1」と「住所2」を右クリックし、「フォント」を16→12に変更します。
不要なフィールドやフィールド名を削除する
1.「会社名」「部署名」が入ったフィールドを選択し、削除(Delete)します。(下記のように灰色の線でフィールド枠が選択された状態になっていることを確認しましょう。)
2.「役職」を削除します。
「連名」を追加する
①「<<名>>」の下にカーソルを合わせクリックし、改行します。
② この位置にカーソルが移動します。
③「差し込み文書」タブをクリック→「差し込みフィールドの挿入」→「連名」をクリックします。
「連名」が追加されました。
「敬称」を追加する
1.「連名」を追加したときと同様に、「差し込み文書」タブをクリック→「差し込みフィールドの挿入」→「敬称」をクリックします。
2.「敬称」が追加されました。
3.「差し込み文書」タブをクリック→「結果のプレビュー」をクリックし、どのように表示されるか確認してみましょう。表示がズレていた場合はレイアウトの調整を行います。
宛名印刷の手順3~Wordで宛名面のレイアウトを調整する
宛名面のレイアウトの調整は少し慣れが必要かもしれません。
普段からエクセルはよく使うのですが、Wordはあまり使うことが無く少々手間取りました。「はがき宛名面印刷ウィザード」は自動的にレイアウトをソフト側が調整してくれるので、そのまま変更せずに印刷するのであれば5分ぐらいで作ることができます(住所録作成や印刷時間は含まず)。
しかし、連名を追加したり、文字のサイズや位置をかえたりと細かなレイアウトを変えていくとなると、30分~1時間ぐらいは必要でした。ただ、一度作ってしまえば、毎年使えるので時間が必要なのは最初だけです。年末差し迫ってからではなく、時間に余裕をもって作ってみてくださいね。
それでは、レイアウトを調整する方法を簡単に紹介します。
それぞれの宛名レイアウトを確認する
「差し込み文書」タブをクリックし、「結果のプレビュー」の右側にある左右向き三角のボタンをクリックすると個々の宛名データのレイアウトを確認することができます。
フィールドを移動したり、サイズを変える
フィールドを選択すると、灰色の枠線で囲まれ、枠線上の隅と線上の中心部分に「◯」が現れます。
■フィールドの移動
フィールドをクリックし、灰色の枠線で囲まれ、枠線上の隅と線上の中心部分に「◯」の形があることを確認します。
フィールドにマウスのポインタをあわせると「左右右左の黒い矢印」が表示されるので、ドラッグすると移動できます。
■フィールドのサイズを変える
フィールドをクリックし、灰色の枠線で囲まれ、枠線上の隅と線上の中心部分に「◯」の形があることを確認します。
灰色の枠線上にある「◯」にマウスのポインタをあわせると「白抜きの矢印」が表示されるので、ドラッグしてサイズを変更することができます。
レイアウトを調整したら保存する
メニューバーの「ファイル」→「名前をつけて保存」→好きなファイル名をつけて、「保存ボタン」をクリックします。
もし、保存場所を変えたい場合は、ファイル名の上にある「デスクトップ」をクリックするか、「参照」をクリックして保存場所を変更しましょう。
宛名印刷の手順4~Wordで宛名を印刷する
すべて印刷する時は
1.まず、プリンターの電源をオンにして、はがきをセットします。
2.保存しておいたWordのファイルを開く。「この文書を開くと、次のSQLコマンドが実施されます」と書かれたウインドウが開くので、「はい(Y)」を選択する。
3.レイアウトや文字に問題がなければ、「はがき宛名面印刷」タブをクリックし、「すべて印刷」をクリックします。
※通常の印刷(ファイル→印刷)では1枚ずつしか印刷できないので、使わないようにしましょう。
4.「プリンターに差し込み」画面が表示されますが、「すべて」をクリックし、「OK」ボタンをクリックします。
5.「印刷」画面が表示されるので、「プリンター名」を選び、「OK」ボタンをクリックすれば印刷できます。
喪中の人以外を印刷したい時は
1.住所録に入っている人全員には印刷したくない時ってありますよね。例えば「喪中」の人であったり、「年賀状辞退」の人もいますよね。そんな時は、「抽出」機能を使えば簡単です。
2.「はがき宛名面印刷」タブをクリックし、「データ」の項目にある「抽出」をクリックします。
3.「フィルターと並び替え」画面が表示されます。
※エクセルで作る住所録に「昨年出した」や「喪中」などのデータを予め入力しておく必要があります。
フィールド:「昨年だした」
条件:「が値と等しくない」
比較対象:「喪中」
4.「OK」ボタンをクリックします。
前後の宛名面レイアウトを確認すると、喪中の人が表示されないことが確認できると思います。
5.「はがき宛名面印刷」をクリックし、「表示中のはがきを印刷」をクリックします。
6.印刷画面が表示されますので、プリンターを選び、「プロパティ」で用紙サイズや給紙方法などを選び、印刷します。
実際にプリンターで印刷してみました。下記の画像は連名がある方の宛名書きになります。連名無しの方は連名欄は空白になります。
まとめ
今回はWordやExcelを使った宛名印刷、住所録の作り方やコツついてご紹介しましたが、参考になりましたか?
住所録を新たに作るのは少し面倒かもしれませんが、一度作成しておくとWordのはがき宛名印刷はもちろん、封筒や文書、ラベルなどの差し込み印刷に利用できます。また、他のはがき作成ソフトにも使うことができます。是非お試しください。