会社の部下の結婚式に呼ばれ、披露宴での主賓の挨拶を依頼されることがあります。社長や取締役も出席するのであれば役職が上の人が主賓挨拶をすることが多いですが、所属部長が主賓挨拶を依頼されることもあります。
披露宴が始まり、新郎のことを知ってもらうための重要なスピーチになりますし、これから盛り上がっていく披露宴の雰囲気を盛り上げるのにも大切な役どころになります。
自分のことばで、新郎のエピソードを盛り込みながらはなむけの言葉を贈ってあげましょう。
主賓挨拶を考える上で大切な挨拶文の基本構成と例文・文例をお伝えします。
メリハリを付けて伝える
挨拶文を考えるとき、主賓挨拶も「起承転結」を考えて話しを組み立てます。
これは、話の流れを途中で切らずに関連性を持たせた内容の話しをすることで「結」の部分のはなむけの言葉につなげてまとめるためです。
しかし、練りに練って考えた主賓挨拶の文章をそのまま棒読みしたのでは意味がありません。
聞いている列席者の人達の気持ちを惹きつけるためにも「メリハリ」が大切になり、結婚式のスピーチでは、話し方と雰囲気を見ながらメリハリを付ける必要があります。
【話し方のメリハリ】
話し方のメリハリとは、
・声の大きさを大きくしたり、小さくしたり
・高低差をつけたり
・緩急をつけたり
・間をとったり
と言ったことをすることです。
列席者に伝えいないといけないことは大きな声でゆっくりと話したり、補助的な情報や事例は速く言ったりと使い分けることが大切になります。
【雰囲気のメリハリ】
雰囲気のメリハリとは、聞いている列席者が理解していないときには補足説明を入れて分かりやすくしたり、会場がざわついていて注目して欲しいときには間を取るなどすることで、場の雰囲気を変えることができます。
新郎の会社の上司【部長】による主賓挨拶の基本構成
結婚式での主賓スピーチを考えるとき、話の組み立て方や挨拶する順番を知っておくと組み立てやすくなります。
基本的なスピーチの構成なので、アレンジするのもいいですが、持ち時間があるので式の進行を妨げないように話が長くならないようにしましょう。
挨拶時間が長くても短くても下記に紹介する5つに分けて話しをするとまとまりやすいです。
・祝辞と挨拶
・喜びの気持ちを伝える
・新郎の人柄紹介
・はなむけの言葉
・結びの言葉
新郎の会社の上司【部長】による主賓挨拶の例文・文例
(祝辞と挨拶)
太郎君、花子さん、本日はご結婚おめでとうございます。ただ今、ご指名に預かりましたので、気の利いたことは申せませんが、一言ご挨拶させて頂きます。
私は先程ご紹介頂きましたとおり、新郎・太郎君が働いている子育てママ株式会社でパティスリー部門の部長をしている山田と申します。
(喜びの気持ちを伝える)
当社には様々な部門がありますが、その一つが女性が大好きなケーキやスイーツを職人が一から手作りして作るパティスリー店です。今では、太郎君のように男性のパティスリーも増えてきてはいますが、やはり女性が多い職種であり、職場です。そのため、男性パティスリーが配属されるとモテモテと思われている人もいると思いますが、太郎君モテモテでしたか?
実際は、皆がライバルですし、女性の感性や感受性の高さ、イメージを形にする力は男性よりも優れていると私は思います。これは天性のものだと思っていますが、男性のパティスリーはここで苦労することが多いです。決まったものを作るのは上手なのですが、アレンジが利かない、独創性が乏しいといった傾向にある中、太郎君は女性のパティスリーの中で揉まれることで、日々成長して今では店長を勤めてもらっています。
そんな太郎君が結婚相手に選んだ新婦も同じ職場で働く花子さんです。当初はライバル同士で、意見が違い言い合っていて花子さんのほうから悩みを相談されたこともありました。それでも、はたから見ていたら何でも言い合える仲なんだなぁと思っていました。
二人共、美味しいケーキを作る、喜んでもらえるスイーツを提供する、どうしたら接客が上手くなるかなど競い合っていた頃を懐かしく思います。そんな何でも言い合える二人がこの度、結婚式を挙げるということでとても喜ばしく思っております。
(新郎の人柄紹介)
花子さんとよく言い合いをしていると紹介しましたが、新郎の太郎君を見たら大人しそうで物静かな印象を受けるのではないでしょうか。入社当時は見たままで大人しく、物静かでした。自分の意見をぶつけるようなことは花子さんと出会うまでは無かったと記憶しています。
お店で、花子さんの熱い情熱に触れて太郎君が初めから持っていた熱い部分が表に出てきたようです。心に秘めていたものを表に出すようになってからの太郎君は魚を得たように、ものすごい勢いで色々なことを吸収し、視野が広くなり、考えが柔軟になり、お店の他のパティスリーも一目置く存在になりました。
(はなむけの言葉)
当社に入社して5年、新婦の花子さんというとても素晴らしい女性と知り合い、結婚することができたことに心より喜んでおります。情熱的でお互いを認めあった二人は、パティスリーとしても技術を磨き、これからも高め合うと思いますが、これからは家庭を持ち、お二人の家族を築き上げていって幸せになってくれることでしょう。
お二人は将来、夫婦で自分たちのお店を持ちたいという夢を持っていると聞きました。当社で技術力・営業力・接客力など様々なものを吸収していただき、これからの夢をかなえる準備を二人で進めて欲しいと思います。私も含めスタッフ一同、できるかぎりの支援をしていきたいと思っています。
(結びの言葉)
お二人が熱い情熱をぶつけ合うことが今は良い方向に向いていますが、裏を返せば自己主張が強いとも取られかねないものです。これは紙一重の違いですが、お互いが一歩も引かない状態になると揉めごとの要因にもなることがあります。これは、人生の先輩として一つ言わせて下さい。太郎君、夫婦円満の秘訣は引くことも大切だということです。相手の意見を聞いて、どうしたら上手く行くかを考えるのも大切なことなので知っておいて欲しいと思います。
これからは、お二人の情熱的な感情を家庭でも活かして、実り多い人生を歩んで下さい。簡単ではございますが、以上を持ちましてお祝いの言葉とさせて頂きます。本日は誠におめでとうございます。
新郎の会社の上司【部長】による主賓挨拶のポイント
新郎のことで自分だけが知っているエピソードを入れて紹介すると、聞いている人達が興味を持って聞いてくれます。
かと言って、暴露話や元カノの話しをすることはNGなので、笑いを取るためにスピーチに入れる際には節度を持ち、披露宴会場の列席者の雰囲気が少し違うと思ったら臨機応変に話さないとか話題を変えるなどの対応が必要です。
自分だけが知っているエピソードと言うと難しく思うかも知れませんが、職場で見ている新郎の姿は列席者の人達のほとんどが知らないことが多いので、働く姿勢や考え方などを交えて人柄を紹介して、お祝いの言葉に結びつけるといいです。
まとめ
会場の雰囲気を和ませたるためにも、笑って欲しいポイントを入れたい考えたりしますよね。
何箇所も笑いのポイントを入れるのは難しいので一箇所だけ組み込むことにするといいです。
ただ、必ず笑ってもらえるという保証はありませんので笑いのポイントで笑ってもらえなかったら焦る原因になってしまうこともあります。
新郎や列席者に問い掛けるような話しをしたりして、会場を巻き込みながら挨拶をするだけで会場の雰囲気は和み、思わぬところで笑いが起こることもあります。
気張らずに、自分の言葉で祝辞を述べましょう。
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