プライベートだけではなく、ビジネスシーンにおいても相手に与える印象は大切になります。
社会人になってからは職場内だけではなく、社外の取引先や仕事関係の人、お客様と会うときに感じがいい人・話しやすい人・あの人にお願いしたいと自分のことをよく思って頂けることは大切です。
そこで、好印象を与えるための5つの聞き方・話し方のポイントについてお伝えします。
相手に与える印象は重要
相手に好印象を持ってもらうには自分の第一印象で大部分が決まってしまいます。
はじめて会ったときに好印象を与えることができると、表情が柔らかくなり、緊張感がほぐれ、話しやすくなり、好意を持ってもらえるようになります。
第一印象で好印象を持ってもらえると、会話の内容も仕事のことだけではなくプライベートの話しをするようになったり、コミュニケーションをしっかり行えたりとお互いに良い時間を過ごすことができます。
相手に好印象を与えるのに笑顔も大切ですが、聞き方と話し方も重要な要素になりますのでポイントを抑えていきましょう。
好印象を与える聞き方
社会人になって会社の人達とは毎日顔を合わせることになり、自分を社内に売り込むため、知ってもらうためには聞くことが大切になります。
ただ、聞くだけではなく、相手が話しをしやすいように話しを引き出すことも聞く力ですし、それに合わせて話しをすることができるのも聞き上手だからです。
会話の糸口を見つけるためにも、聞き方のポイントを2つ紹介します。
1.会話を盛り上げる聞き方
話しをするときには、自分の話しをするだけではなく相手の話しを聞くほうが大切になります。
何を求められているのか、困っているのか、問題を抱えているのかを聞き出すことがビジネスシーンにおいてもメリットが多いと思います。
単に聞くだけではなく、注意深く「聴く」ことが大切です。
相手の話しを聴きながら、自分の話しも伝えながら会話をすることで会話が途切れることなく続けられるようになります。
会話を盛り上げる聴き方の6つのポイント
相槌をする
聞いているだけではなく、話の途中で相槌を打ったり、「はい」とか「そうですね」とかだったり話しを聞いていますというアクションをすることで相手はきちんと話しを聴いてくれていると受け取られます。
同意する
聴きながら、相手の言っていることや意見に「そうですよね」とか「分かります」とか「私も思っていました」と同意することを伝えると、分かってくれているとより深い話を聞くこともできます。
繰り返す
相手が言っていることを「私も同じ悩みを持っています」とか「◯◯ですよね」と繰り返すように言うことで共感することで、その話題について話しを盛り上げることができます。
言い換える
話の内容が少し分かりにくいときや端的に言ったほうが理解できるときには「◯◯は大事ですよね」と自分の言葉に置き換えることでお互いに理解を深めることができます。
メモを取る
話しを聴いているときにメモを取ることで、話しを一生懸命に聞いてくれていると相手は感じますし、後で見直しをすることもできますし、要点をまとめやすくなりますし、話の腰を折らずにあとで質問することもできます。
質問する
「◯◯を導入してどうでしたか」とか「なぜ、◯◯にされたのですか」と質問することで、話しの展開を促すことができますし、良かったことや困っていることを聞くとより深い話しを聞くことができます。
2.ビジネスシーンで役立つ聞き方
プライベートとビジネスでは話の聞き方に大きな違いがあります。
プライベートや日常生活での会話は取り留めも無いことが多いと思いますが、会社員として話しをするときには目的に向けた話しをする必要があります。
お互いに忙しい時間を確保して話しをするので、これからビジネスに結びつくことがないか、提案できることがないか、アピールできることはないかと目的に向けた話の進め方が重要になります。
ビジネスで話しをするときのポイントを5つまとめました。
ビジネスシーンで役立つ5つの聞き方
相手の話しを遮らない
会議や電話、誰かと話しているとき、相手の話が終わる前に割り込むことはせずに、最後まで話しを聞いてから自分の話しをするようにします。
自分の意見を言う
会議や打ち合わせで意見を言わないことは、参加している意識があるのか、問題意識を持っていないのではないかと思われてしまうため、意見があるときは主張することが大切です。
分からないことは質問する
分からないことを聞かずに知ったかぶりをしていても損をするのは自分です。分からないことは、話し終わってから「◯◯はどういうことでしょうか?」と質問して疑問を残さないようにしましょう。
何について話しているのか明確にする
ビジネスでは、目的を持って皆が話しをしています。同じ方向を向いているからこそ、議論が出来ますが、その目的とは違う話しをすると話がそれてしまい時間も勿体無いので、常に目的を明確にして話の流れを逸脱しないようにします。
5W3Hを意識する
話しを聞くときには5W1Hを意識するという話しを聞いたことがあると思いますが、ビジネスにおいては5W3Hを意識して聞くとより分かりやすくなります。
When:いつ(期限・期間・日時)
Where:どこで(場所・行き先)
Who:誰が(担当部所・担当者)
What:何を(目的・目標・成果)
Why:なぜ(理由・根拠)
How:どのように(方法・手段)
How many:どのくらい(数量)
How much:いくら(金額・費用)
好印象を与える話し方
話し方といっても普通に話せばいいのでは・・・と思っている人がいるかも知れませんが、話すときの態度は周りの人がよく見ています。
第一印象がとても大切なので感じの良い話し方をすることで、相手を聞く態勢にすることができます。
横柄な態度で話す人やぶっきらぼう・上からモノを言う人だと、聞くほうは身構えてしまうし、良い話だったとしても前に進めるかどうか悩むこともあるかも知れません。
相手にしっかりと伝えるためにも、話し方のポイントを3つ紹介します。
3.第一印象を良くする話し方
話しをしていて好印象を持つ人というのは、明るくて元気が良く、ハキハキと話しをする人ではありませんか。
声が聞き取りやすくて、顔の印象も良いというだけで聞いてみようと思うものです。
感じの良い話し方を心掛けるときのポイントを6つまとめました。
第一印象を良くする6つの話し方
はっきりと言う
声が小さかったり、聞き取りにくかったりすると印象が悪くなりますので、口をしっかりと動かして丁寧に発音して少し声が大きいかなという程度のほうが相手は聞き取りやすいです。
気配りを忘れない
一方的に話しをするのではなく、相手に反応を見ながら話しをするようにします。表情が変わったときに「今までの部分で質問ありますか」とか「お分かり頂けましたか」と相手のペースで話しをする気配りが必要です。
目線に気を付ける
話していることに自身が無かったり、他のことを考えたりしていると目線が相手から外れることがあります。話している相手の目や眉間などを見て会話をするようにします。資料やメモを見て話すときもずっと下を向いたまま話すのではなく相手の反応を見るためにも目線は重要です。
話すテンポ
ゆっくり過ぎる話し方も早口も聞き取りにくいので適度な速さで話すことが大切です。
抑揚をつける
台本を読んでいるかのような話し方だと聞いているほうが飽きてしまうので抑揚をつけて話すことで長くなっても疲れにくいですし話しやすいです。重要なところは声を大きくしたり、話すスピードを変えたり、2回言ってみたりするといいです。
ジェスチャーを加える
身振り手振りをいれることで会話にメリハリが付きます。わざとらしさや大げさなジェスチャーは必要なく適度な手の動きを加えるだけで効果的です。
4.相手を立てる話し方
相手と話しているときに、「私的には」「てな感じ」「けどね」などの流行り言葉はビジネスで使うことはしません。
何かをお願いしたり、同意したりするときも相手を立てた話し方を心掛けるようにします。
相手を立てる話し方のポイントを3つにまとめ例文もいくつか紹介します。
相手を立てる3つの話し方
雰囲気を和らげる言葉
気遣いをする言葉を会話の中に入れることで相手を立てることが簡単にできます。
恐れ入りますが
お手数ですが
勝手なお願いですが
恐縮ですが
ご迷惑かと存じますが
すみませんが
僭越ですが
大変失礼とは存じますが
申し訳ございませんが
疑問形にする
依頼や命令・調整などをするときは相手に判断を委ねるような疑問形を使った話し方をするといいです。
10時に来て下さい⇒10時にお越し頂けますでしょうか
名刺を下さい⇒お名刺を頂戴できますでしょうか
見積書は明日の午前中に下さい⇒お見積書は明日の午前中に頂けますでしょうか
肯定形にする
相手を否定するときに、そのまま「できません」とか「無理です」というのは角が立つので肯定的な表現に変換して伝えると印象が良くなります。
16時までは予定があり時間が取れません⇒16時以降であれば時間があります
とても神経質ですね⇒細かい所まで神経が行き届いていますね
しかし・でも⇒そのことについては
5.社会人が避けたい話し方
会社で働くビジネスマン・ビジネスウーマンとして、相手を不快に思わせる話し方は良くありません。
よくある話し方の癖が自分に無いか、話していないかをチェックしてみましょう。
相手を不快にさせる3つの話し方のクセ
語尾が曖昧になる
語尾がはっきりしない話し方をしない。
「~なんのすが・・・」
「~ということで・・・」
「分からないのですが・・・」
と会話が途中で終わってしまうような話し方はせず、「です」と語尾をはっきりさせましょう。
口癖が多い
よく言われる口癖は「え~」「あ~」「あの~」「え~と」という言葉を会話にたくさん挟んでくる人がいますが聞いているほうは聞きにくいです。また、「まぁ」「なんか」「だから」「っていうか」などの言葉を頻繁に使うことは相手を不快にさせてしまうので口癖は直しましょう。
曖昧な受け答え
ビジネス会話の中で曖昧な会話はできる限り避けたい表現です。「たぶん」「確か」「そのはず」と言った言葉は自信が無かったり、知識不足だったりすることで断定することができないから出てしまう言葉で仕事に対する姿勢を疑われてしまうので注意しましょう。
まとめ
社会人として常識的なことばかりですが、忘れてはいけない基本的なことをまとめました。
新人研究のときにビジネスマナーとして教えてもらうこともありますが、部所に配属されると実行できていない人も多くいたりします。
分かったつもりでいる、話しを最後まで聞かないという先輩や上司もいると思いますが、自分があとで困らないようにしっかりと聞く力と話す力を身に着けておきましょう。