長い行列で家の中に入ってきて食べこぼしたお菓子のクズや餌を共同作業でせっせと運んでいる姿、見かけたことありませんか。
黒アリは体長が小さいので、簡単に駆除できると安易に考えがちですが、体長が小さい分、ありとあらゆる隙間から侵入してきます。
アリを退治するなら、正しい知識を持って対処することがポイントになります。
知っておきたいアリの習性と駆除方法
【アリの習性】
おいしそうなエサがあると、アリは近づいて舐めて確認し、その後巣に持ち帰って仲間に分け与える習性があります。
クロアリが2,3匹だけしか居ないときは、エサを探している偵察隊と考えられます。
偵察隊はエサを見つけると、場所を特定するために、地面にニオイを着けて巣に帰ります。
仲間のアリたちがそのニオイを頼りにエサにたどり着きエサを巣へと持ち帰る習性があります。
【アリの駆除方法】
■家の中で見かけたとき 家の中でアリを見かけたら殺虫剤で駆除しますが、実は普段見かけるそのアリは、巣の中にいるアリの3%以下にすぎません。 アリの大部分は巣の中で活動しているので、巣を突き止めて駆除しなければ、またアリはやってきます。 ■巣を探しだし壊滅させる アリの巣が発見できた場合は、巣に殺虫剤をスプレーし駆除する方法や熱湯をかけて駆除する方法などがあります。 ■巣がわからない場合 毒エサを置いておき、それを巣に持ち帰らせて他の仲間のアリたちまで駆除する方法です。 ■風呂場やトイレなどの水回りでクロアリを見かけたら要注意! クロアリにとってシロアリは美味しい獲物です。 もしお風呂やトイレなどの水回りで、クロアリを見かけたらシロアリを追いかけてきた可能性も疑ってみた方が良いかもしれません。 一度シロアリ駆除のプロに床下の調査をしてもらうことをオススメします。 |
【アリ対策1】とにかく食べ物を放置しない
食べ物の匂いがなければアリは家屋に入ってきません。
床やテーブル、戸棚の中などをキレイにしておきましょう。
また、食品の容器はしっかりと閉めます。
砂糖、ハチミツ、シロップなどアリが好む食べ物は特に気を付けなければいけません。
お菓子のクズや果実ジュースなどがこぼれたらすぐに拭き取るようにしましょう。
【アリ対策2】外からの侵入口を塞ぐ
アリは屋外から侵入してきます。
家屋のアリが侵入しそうな隙間をパテやテープを使って、入れないようにします。
前に侵入されている場合は、塞ぐ前にアリの通り道を消しておきます。
しかし、クロアリがお風呂場やトイレなどの水場から発見された場合、シロアリがいる可能性もあります。
それは、クロアリにとってシロアリは貴重な栄養源であり獲物なのです。
【アリ対策3】アリ道のニオイを消す
アリ道には足跡フェロモンが残されており、そのニオイを頼りに仲間のアリが侵入してきます。
アリを退治した後は床用洗剤でキレイに掃除して再びアリが侵入することを防がなければなりません。
【アリ対策4】防虫剤を使って侵入を防ぐ『虫コロリアース(粉剤)』
家屋の外に散布することで、害虫の侵入を防ぐ効果と、薬剤に触れた害虫を殺虫する2つの駆除効果がある薬剤です。
クロアリやシロアリ、ワラジムシ、ムカデなど地を這う虫に効果があり、床下のような日光が当たらず雨もかからない場所では数ヶ月、軒下や露地などでは約1ヶ月効果が続きます。
自宅にあるものでアリの侵入を防ぐ方法
【天然の殺虫剤を手作り】
アリが嫌う酢を利用した殺虫剤を手作りします。
・同量の酢と水をまぜた調合液をスプレー容器に入れて出来上がりです。
アリに直接吹きかけて殺傷する殺虫剤として利用する方法や、侵入経路や窓辺、出入り口などにスプレーすることで、アリが寄り付かなくなるため、外からのアリの侵入を防ぐ効果があります。
【輪ゴムを使って対策】
輪ゴムのニオイが嫌いなので、アリの通り道に輪ゴムを置いておくと、ゴムのにおいを嫌がりそこを通らなくなります。
【アリ対策5】持ち帰り型の駆除剤で巣を全滅させる『アリメツ』
『アリメツ』は集団生活をする、アリの習性を利用し巣を全滅させて駆除します。
地上部のアリが持ち帰ったアリメツを巣の中のアリが吸食することにより、地上部のアリだけではなく、巣の中のアリまで駆除することができます。
また成分が糖蜜で液体タイプなので、顆粒タイプのエサを食べないような小さなアリにも効果的です。
【熱湯でアリの巣を駆除する】
アリなどの昆虫は急激な温度変化には耐えられないため、熱湯をかけられると即死してしまいます。
食器用洗剤を水で薄めたものや薬剤などを使って駆除する方法もありますが、熱湯を上から流し込むことでアリは絶滅するので、最も手軽で効果のある駆除方法になります。
あとがき
アリを退治するには、アリの巣を駆除しなければ問題解決にはなりません。
アリの巣が発見できた場合は駆除剤をスプレーする方法や、熱湯をかけるなどの方法が使えますが、アリの巣がどこか分からない場合は、毒エサを巣に持ち帰らせて、巣の中のアリにも食べさせて駆除する方法が確実ですね。
ただ、水回りにクロアリがいる場合はシロアリを追いかけてきた可能性があるので、原因を確かめて駆除することをオススメします。