犬やネコなどペットを飼っている方にとってダニの発生は特に気になりますよね。
知らず知らずのうちにダニやノミを持ち帰り、気付いたときには自宅で大量に繁殖していた…なんてことを想像するとゾッとしますね。
特にマダニは、吸血性で様々な感染症を引き起こす恐れがあり、生命まで危険を及ぼす大変恐ろしい生き物です。
大切なペットがマダニに噛まれたら早急に対処する必要があります。
そこで今回、ペットのダニを駆除する方法と予防策について調べてみました。
犬に寄生しやすい「マダニ」とは?
ダニの中でも最も犬に寄生しやすいのが「マダニ」です。
日本にいるマダニのうちフタトゲチマダニ、ヤマトマダニなど約20種類が犬に寄生すると言われています。
マダニは動物の血液を栄養素として生息します。
吸血する前のマダニは3~4mm程の大きさで、肉眼で見ることも出来ます。
マダニは針を体内に差し込みセメントのようなもので固定して3日~2週間、吸血し続けます。
そして、血をたくさん吸うと、体重が100倍以上に大きく膨れ上がります…
何とも恐ろしい生き物ですね…
繁殖力も非常に強く、1度に3,000個もの卵を産むとか…
マダニに血を吸われると強いかゆみが生じて皮膚が腫れ上がったり、貧血になったりします。
また、神経障害や「バベジア症候群」「日本紅斑症」「ライム病」「Q熱」「エールリヒア症」などの感染症を引き起こす恐れもあり、命に危険が及ぶことも。
ペットにマダニが付着しているのを見つけたら早急に動物病院へ連れて行きましょう。
ネコに寄生しやすい「ミミヒゼンダニ」とは?
ネコに寄生しやすいのは「ミミヒゼンダニ」です。
耳に生息するダニで「耳ダニ」とも言われています。
ミミヒゼンダニに噛まれると耳の中が黒っぽくなって激しい痒みを生じます。
足で掻いたり爪で引っ掻いたりすることで耳血腫になることがあります。
人には感染しませんが、一匹のネコに寄生すると一緒に飼っているネコもほぼ100%感染するほど、繁殖力が強いダニです。
ネコも犬と同じくマダニに感染することがあるので注意が必要です。
いつもと様子が違うときはすぐに動物病院に連れて行きましょう。
犬のマダニを駆除する方法は?
マダニの駆除薬として代表的なものに、動物病院から処方される「フロントライン」や「ネクスガード」があります。
駆除薬を定期的に投与してダニを駆除・予防することも出来ますし、自然成分を使用した駆除・予防法もあります。
飼われているワンちゃんにピッタリの駆除法を見つけて下さいね。
確実に駆除するなら動物病院で
フロントラインプラス犬用 S(5〜10kg)
1箱6本入
【ノミ・ダニ・シラミ駆除】
「フロントライン」はスポットタイプの薬で1ヶ月に1回犬の首の後ろに薬剤を滴下するものです。
投与後24時間以内にノミを駆除、48時間以内にマダニを駆除します。
「ネクスガード」は内服薬です。
ワンちゃんが食べやすいソフトチュアブルタイプの駆除薬です。
牛肉風味なのでワンちゃんの食い付きも良いですよ。
投与後6時間以内にノミを駆除し、24時間以内にマダニを駆除する優れものです。
「フロントライン」も「ネクスガード」も駆除効果が1ヶ月続きます。
但し、効果が高い分、副作用などの心配もありますので、獣医さんと相談しながら使用されて下さい。
お酢スプレー
ダニは酢の臭いが苦手なので、酢を使って予防することも出来ます。
酢1:水1の割合で混ぜたものをスプレー容器に入れ、犬の体全体に吹きかけます。
顔は酢を含ませたコットンをポンポンとあてるといいでしょう。
マダニが既に付着していたら、酢を含ませたコットンをマダニに軽く当ててみましょう。
しばらくするとマダニが口を離し逃げていきます。
マダニを無理に引っ張ったり潰したりするのはNGです。
潰すと卵を撒き散らす恐れがあるので、紙コップに入れた酢に入れて死滅させましょう。
天然成分の虫除けスプレー
大豆エキス成分で作られているのでワンちゃんが舐めても安心です。
無臭なので嗅覚の敏感な動物にもオススメ!
体全体にスプレーしてよくブラッシングするだけ!
カーペットやクッションにもお使い頂けますよ。
マダニを予防する方法は?
マダニが潜んでいそうな草むらでの散歩は避けたり、定期的に掃除をしたりして衛生的に保つことが予防に繋がります。
マダニはペットだけでなく人の命をも脅かす恐ろしい生き物なので、以下のことに十分に注意しましょう。
草が生い茂っているところは要注意
マダニは公園や山林、河川敷など、草が生い茂っている場所に生息しています。
動物の臭いや体温に反応して素早く飛び移ってきます。
ドッグウエアを着せて予防することも出来ますが、顔や足、お尻などに付いて入り込むこともあります。
お散歩から帰宅したらワンちゃんと飼い主さんは必ず全身をチェックするようにしましょう。
効果が高い予防薬・駆除薬は動物病院で処方されるもの
ホームセンターなどに「ノミ・マダニの薬」が市販されていますが、一番即効性のあるのは「フロントライン」や「ネクスガード」です。
動物病院から処方される薬は、成虫を駆除するだけでなく、卵や幼虫にも効果を発揮します。
但し、副作用には注意が必要です。
普段から衛生的に保つことが大切
ペットが使っている敷物やマット、タオル、毛布などは定期的に洗って直射日光に当てましょう。
ダニやノミは熱と乾燥で死滅するので、60度以上の熱いお湯で洗ったり、乾燥機にかけたりして予防することが出来ます。
マダニが噛み付く前であればブラッシングで取れる場合もあります。
シャンプーやブラッシングは定期的に行い、いつも清潔にしておきましょう。
まとめ
飼い犬やネコがものすごい勢いで体を掻いているのを見ると、かわいそうだし、ノミやダニの付着が心配になりますよね。
ダニを見つけたら確実に駆除するためにも動物病院を受診しましょう。
また、普段からペットの体や様子をよく観察し、異変があればすぐに病院に連れて行きましょう。
予防と早期発見で愛するペットを守り、ワンちゃん、ネコちゃんとの生活を思いっきり楽しめますように。