暖かくなってくると庭や家の周りで蟻の行列や巣を見かけることが多くなります。
もしも家の中に蟻が入ってきて行列を作っていたら、気持ちが悪いし、すぐに退治したいですよね。
でも、たくさんの蟻を一匹ずつ潰して退治するのは時間がかかるし、疲れてしまいます。
一匹一匹確実に潰すのが安全でかつ確実な駆除方法ですが、時間がかかって面倒・・という方の為に簡単にできる蟻の退治方法について調べてみました。
蟻の生態や習性について知る
蟻は社会的昆虫といわれ群れを作って生活しています。
蟻の社会には階級があり、トップに君臨するのが卵を産む女王蟻になります。
女王蟻は群れの中に1匹だけで(蟻の種類によっては数匹いることもある)、他には繁殖行動を行う雄蟻(羽がある)や、群れの約9割を占める働き蟻がいます。
働き蟻の中には卵や幼虫のお世話や、エサを巣に運ぶ蟻の他に、巣を守る為に働く兵隊アリがいることがわかっています。
部屋に侵入しやすい蟻として「イエヒメアリ」・「ルリアリ」・「オオハリアリ」などがあげられますが、これらの蟻は虫や死骸、砂糖や蜜など何でも食べる雑食性で、エサを巣に持ち帰る習性が強い蟻です。
暗い地中に住む蟻の視覚は退化しているといわれていますが、代わりに嗅覚が非常に発達しています。
蟻たちが行列を作っている姿をよく見かけますが、地面にこすりつけた足跡フェロモンのニオイをたどる習性によるものです。
食べ物のニオイに引き寄せられて行列を進んでいるという理由ではなく、仲間の群れの働き蟻がだすフェロモンの臭いを嗅ぎつけて進んでいるようです。
例えば、エサを探す時に単独で行動する蟻がいますが、エサを見つけた場合はフェロモンをだして仲間の蟻に知らせます。
フェロモンで知らせて仲間を呼ぶことで、協力しながらエサを巣に持ち帰ることができるため、非常に効率的です。
ただ、足跡フェロモンは揮発性が高い物質ですので、エサが無くなれば消えてしまいます。
しかし、エサが残っている場合は仲間の蟻たちがさらに足跡フェロモンをつけて巣に帰るので補強されてしまいます。
もしも、エサに集る蟻を見つけたら、エサになっているものを速やかに廃棄して、床を濡らした布で拭き取るようにしましょう。
蟻を簡単に退治する方法は?
蟻用のエアゾールタイプの殺虫剤がありますが、ニオイがきついのと小さな子供やペットが居る家庭ではあまり使いたくない・・という方もいますよね。
部屋で蟻を見つけたら、素手で潰して退治するのが1番無害で環境に優しい方法です。
しかし、咬む蟻やオシリの針で刺す蟻もいるので、ティッシュではさんで潰すのが比較的安全でしょう。
ただ、たくさんの行列を作っている蟻の場合、1匹1匹潰すのは大変ですよね。
その場合、台所にある洗剤やアルコールスプレー、クエン酸や酢などで蟻駆除剤を作ることができます。
我が家でよく使っているのが除菌もできるアルコールスプレーです。
蟻退治と除菌もできるアルコールスプレー
蟻を見つけたらシュシュッとスプレーするだけで、蟻の動きが止まります!
その後、ティッシュで挟んで潰してゴミ箱にポイッとするだけです。
蟻が通った道も同じアルコールスプレーをシュッシュとかけて拭き取れば、除菌もできて汚れも取れますので一石二鳥ですよね。
台所洗剤で簡単!蟻駆除スプレー
家庭にある食器用洗剤を使って蟻駆除スプレーを作ることができます。
食器用洗剤と水を1:2の割合でスプレー容器に入れて混ぜ、蟻に直接吹きかけて殺虫します。
昆虫である蟻は体にある「気門」から空気を取り込んで呼吸しています。
界面活性剤が含まれた洗剤を体に浴びると、この気門がふさがり窒息して死んでしまいます。
ただ、スプレーした場所がシミになり傷んでしまうことがあるので、放置せずに必ず濡れた布で拭き取るようにしましょう。
置型の駆除剤で巣ごと蟻退治
蟻は壁や窓、網戸、ドアのスキマからエサを求めて侵入します。
古い家などは特にスキマが多いので侵入されやすいのですが、新しい高層マンションなどもバルコニーの排水口をたどり、蟻が侵入することがあります。
高い建物だから大丈夫、という油断は禁物です。
蟻はエサを巣に持ち帰る習性があるので、その習性を利用し巣ごと蟻を退治する方法が最も簡単で効率的です。
置型の毒エサ駆除剤(ベイト剤)を蟻の通り道や巣の近くに置いておくだけで、自然に蟻が集まってきてエサ(毒)を巣まで運んでくれますよ。
スプレータイプの殺虫剤と異なり即効性は無く、時間はかかりますが実効性が高い為、巣ごと全滅させることができます。
蟻の巣を断つ!理想的な蟻駆除剤
「アリメツ」は蟻を寄せ付ける強力な誘引効果で蟻を呼び、吸蜜させて巣に運んだあと、次第に中毒症状を起こさせ、女王蟻や仲間の働き蟻たちを死に至らしめます。
強力な薬剤は吸蜜した蟻だけが巣に持ち帰る前に死んでしまうため、巣ごと退治させることはできません。
しかし、アリメツは巣に持ち帰るまでに蟻が死なない為、時間はかかりますが非常に効率的ですし、口コミでも評価が高く人気があります。
蟻の巣のそばか、蟻の通り道にアリメツを10滴ほど小皿や容器に垂らして置いておくだけです。
家の中に限らず、ベランダや庭などにも設置できます。
※小さなお子様やペットがいる場合は誤飲してしまわないよう注意しましょう!
2種類の毒餌で巣ごと全滅させる蟻駆除剤
巣ごと退治できる駆除剤といえば「アリの巣コロリ」シリーズですよね。
こちらにはスーパーとついているだけあって、餌を顆粒とゼリータイプの2種類にすることで、吸蜜性の蟻と雑食性の蟻の両方を全滅させることができます。
シールを引き抜いて置いておくだけで設置完了なので、とても楽ちんです。
我が家でも1個置いてしばらくしたら蟻を見かけなくなりました。
アカカミアリ、アルゼンチンアリ、ヒアリにもおすすめです。
ただ、どちらの置型蟻駆除剤にも欠点があります。
駆除効果があるのは毒エサを食べた蟻の成虫や幼虫だけであり、食べなかった蟻や卵には効果がありません。
餌が無くなったら、追加して設置して様子を見ましょう。
まとめ
部屋で蟻が行列を作っていたらゾッとしますよね。
蟻用のエアゾールタイプの殺虫剤がありますが、臭いがきついのと小さな子供やペットがいるご家庭ではあまり使いたくない・・という方もいます。
アルコールスプレーであれば、蟻にシュッシュして退治し、そのついでにテーブルや床などを拭いてお掃除することもできます。
蟻用の置型駆除剤に即効力はありませんが、毒エサを巣に運んでもらうことで巣ごと退治することができるスグレモノです。
設置するだけなのでとても簡単ですし、しばらくしたら蟻はいなくなりますので是非お試しくださいね。