妊娠すると、赤ちゃんがお腹にいるというなんとも言えない喜びを毎日感じますよね。でも、同時に「つわり」や「出産」への不安もあるでしょうし、特に気になるのが「流産」だと思います。私自身も4回経験してます。3回繰り返すと習慣流産と診断されるそうですが、連続して3回以上でないことと、幸運なことに2回出産(2回めは40歳で出産)をしている為、その診断を下されたことはありません。流産は全体の妊娠の10~15%の確率で起こるといわれ、けっして珍しいことではありません。
流産はとても悲しいことですが、今回、流産しやすい週数や年齢による確率や切迫流産での過ごし方や習慣流産ついてまとめてみました。
最も流産が起こりやすいのは妊娠12週未満
妊娠12週未満の時期に起こる流産で全体の9割を占め、早期流産とよばれます。原因は胎児の染色体異常によるものが殆どといわれてます。胎児になる前の受精卵の段階で染色体に異常があり、この異常は必ずう一定の確率で発生するものなので、予防することもできず、流産を止めることも出来ません。私自身の経験からすると4回ともこの早期流産になります。うち2回はエコーで胎芽は確認できるものの心拍が確認できないまま流産、1回は心拍確認後の流産、あと1回は、尿検査で妊娠陽性反応が続くもののエコーで胎芽が確認できずそのまま経過し、結果的に子宮外妊娠で流産という少し珍しいケースでした。
妊娠12週~21週に起こる流産とは
妊娠12週~21週に起こる流産は後期流産とよばれ、母体の健康状態、子宮奇形、子宮筋腫、子宮頸管無力症や、梅毒・ヘルペス・風疹などの感染症や、事故などで腹部を強打する外部からの刺激などが原因で起こります。
35歳過ぎると流産の確率が上がる
一般的に流産は、全妊娠の約15%の確率で起こりますが、35歳を過ぎる頃から流産する確率が上がり、35歳以上は20%、40歳以上は40%でおこるとされています。40歳過ぎると流産する確率は35歳以上の2倍ととても高いのですが、私自身は40歳で第2子を出産してますし、周りでも40歳過ぎて出産されている方が多く居ますので、個人的意見ではありますが、40歳過ぎてもまだ諦めないでくださいと伝えたいです。
切迫流産は妊娠を継続できることが多い
切迫流産は、胎児が子宮内に残っていて流産の兆候はあるものの胎児がもちこたえていて、「流産になりかけている」状態をいいます。例えば、下腹部痛があったり少量の出血が続いているけど胎児の心拍は確認できている、また、子宮口が閉じているという状態です。妊娠が分かって、少量の出血や下腹部痛があったら、まずは産婦人科に連絡をし、医師の指示を仰ぎましょう。
もしも切迫流産と診断された場合、状況によっては入院となる場合もありますが、止血剤や張り止め薬を処方され、自宅で安静に過ごすよう指示されることが多いです。その場合は、なるべく動かずに横になり過ごしてくださいね。
切迫流産で気をつけることは?
仕事・・医師の診断書を職場に提出し、お休みをいただくようにしましょう。
家事・・料理や洗濯や掃除はほとんで立ち仕事ですので、身体への負担大です。ご主人やご両親に手伝ってもらいましょう。ゴミが落ちてても気にしない!食事は宅配弁当などを利用しましょう。
お風呂・・なるべく控え、2日に1回にシャワーを浴びる程度にしましょう。
セックス・・子宮収縮がおこる可能性があるので控えましょう。
習慣流産について
3回以上連続して流産を経験した場合、習慣流産といいます。習慣流産の要因は胎児の染色体異常ではなく、母体の子宮奇形や子宮筋腫、夫婦どちらかの染色体異常、抗リン 脂質抗体症候群などの母体の自己免疫異常や、甲状腺機能低下症などの内分泌機能異常や、母児免疫不適合などがあり、医師から原因を調べる為に検査をすすめられます。治療には、抗凝固療法やステロイドホルモン治療、甲状腺ホルモン補充や手術、免疫療法などが行われています。
また、厚生労働省の資料によると、流産回数が5回までであれば、不育症治療を行った妊娠成功率は50%以上という良い治療結果がでているようです。流産を繰り返し、中々出産まで至らないという方は、不育症治療を行う産婦人科に相談してみることをおすすめします。
まとめ
全妊娠の15%の確率で起こってしまう流産。とても残念なことですが多くの妊婦さんが経験していることと思います。妊娠12週未満(妊娠3ヶ月)に流産は起こりやすく、その場合は胎児の染色体異常が要因になり、避けようがありませんので、けっして自分自身のせいだと責めないでください。また、切迫流産と診断された場合でも、妊娠を継続できる場合が多いので不安にならず、お腹の赤ちゃんと向き合ってゆっくりと過ごしてくださいね。そして、流産を繰り返してしまう方も悲観的にならずに、ご夫婦で不育症治療の専門医に相談してみることをオススメします。