妊娠したら赤ちゃんがお腹の中でトツキトオカ元気に育つように、また、生まれた後も心身共に健康で元気に成長出来るように妊娠中から気を付けておくことが大切です。流産や早産のリスクもちょっとした心掛けで未然に防ぐことが出来ます。今回、妊娠中に気を付けることをまとめました。是非参考にして頂いて、妊婦生活をお腹の赤ちゃんと共に穏やかな気持ちで過ごして頂けたら嬉しいです。
赤ちゃんが元気に生まれるように
妊娠初期の4~11週目は最も流産しやすい時期です。この時期は特に注意して過ごさなければいけません。また、早産や母子共に危険が及ぶ胎盤剥離もちょっとした心掛けで未然に防ぐことも出来ます。お腹の赤ちゃんが元気に育つように、また、生まれた後も心身共に健やかに育つように、様々なことに注意を払う必要があります。これまで毎日喫煙や飲酒していた人は辛いかもしれませんが、妊娠したらママ一人の体ではなくなるので、「我が子のため」に妊娠を機に喫煙禁酒を頑張りましょう。
妊娠中してはいけないこと
1.タバコ
妊娠中のタバコは胎児に悪影響を与えますので絶対にしてはいけません。自分は吸わないからといって安心してはいけません。周りに喫煙者がいるときは、その場を離れるなど、副流煙にも十分に気を付けましょう。
早産のリスクは、非喫煙者と比べると3.5倍も高いと言われています。早産で生まれた赤ちゃんは何らかの障害が起こる確率が高くなります。また、タバコに含まれる有害物質で血流も悪くなり、赤ちゃんに十分な栄養が行き届くなるため「胎児発育不全」や「低体重児」で生まれてる確率も高くなります。最悪の場合、「胎児子宮内死亡」することもあります。また、「常位胎盤早期剥離」のリスクも高まります。常位胎盤早期剥離とは、生まれる前に胎盤が剥がれてしまうことです。胎盤がないと栄養が行き届かず、赤ちゃんは酸欠状態になり脳に障害が残ることもあります。子宮からも大量に出血するので、母子共に命の危険がある、とても怖いものです。無事に生まれてきたとしても、「乳幼児突然死症候群」や成長段階で何らかの障害が出るなど、妊娠中の喫煙は様々なリスクが高まります。
2.アルコール
妊娠中のアルコールもタバコと同じように胎盤を通過して胎児まで届くので、胎児に悪影響をおよぼす恐れがあります。また、妊娠中のアルコール摂取は「胎児性アルコール症候群」を引き起こすリスクが高まります。また、成長と共に「ADHD(注意欠陥多動性障害)」や中枢神経障害が現れることもあります。学習や対人関係に何らかの問題が出てくることもあります。
「胎児性アルコール症候群」には治療法がないので、赤ちゃんの健康のために妊娠中の飲酒はやめましょう。
3.体を冷やさないように
もともと女性は冷え性の人が多いですが、妊娠中はホルモンバランスの変化により、血液の循環が悪くなり、いつも以上に体が冷えやすくなります。お腹を冷やすと子宮の血液が減少して赤ちゃんの栄養が少なくなってしまいます。切迫流産や切迫早産につながりかねませんので、体を冷やさないようにしましょう。また、逆子防止のためにも体の内側から温めることを心掛けましょう。
4.激しい運動
胎盤が剥がれやすく、出血する危険もあるのでジョギング・サイクリング・スノーボード・球技など、激しい運動はやめましょう。
妊娠中は運動不足になりますので、マタニティヨガやマタニティスイミング、ゆっくりめのウォーキングで無理のない範囲でリフレッシュしましょう。
5.歯の治療
虫歯の治療や親知らずの抜歯は痛みや腫れを伴い、抗生物質や痛み止めを飲まないといけなくなるので、妊娠中の虫歯の治療や抜歯は避けましょう。妊娠中は唾液の分泌量が減るので虫歯になりやすく、歯周病や歯肉炎などのトラブルも増えます。つわりで歯磨きが辛い時は、無味無臭で刺激の弱い歯磨粉を使うと良いですよ。マウスウォッシュでうがいするだけでも口内を清潔に保てます。
6.自転車やバイクに乗る
妊娠してお腹が大きくなってくるとバランス感覚が悪くなり、転倒しやすくなります。自転車やバイクに乗って転倒や事故など万が一のことがあっては大変危険ですので、妊娠したら自転車やバイクに乗るのはやめましょう。
7.重いものを持つ
力を入れると腹圧がかかり、流産や早産につながりかねませんので、荷物などは無理のない範囲で持ちましょう。買い物はネットスーパーや宅配を利用すると便利ですよ。上の子を抱っこするときは、座って抱っこするか抱きしめてあげましょう。
8.ストレスを溜める
ストレスが溜まると、血流が悪くなります。ママがリラックスして過ごすことが赤ちゃんにとっても一番大切なことであります。つわりが辛くて気分が落ち込んだりイライラしたりしますが、ホルモンバランスの変化の影響なので気にすることはありません。お友達とおしゃべりしたり、適度に運動したり、音楽を聞いたりしてストレスを溜めないようにしましょう。
9.薬の服用には注意が必要
妊娠しているとは思わず、風邪かと思って薬を飲んでしまった…という人も多いと思います。うっかり飲んでしまった薬のほとんどは心配ないものが多いです。ただし、持病のある方や、毎日薬を服用している方は妊娠する前から特に注意が必要です。妊娠中の薬の服用は医師に相談しましょう。
10.注意が必要な食べ物
妊娠中は免疫力が低下しているので食べ物にも気を付けましょう。
・マグロやキンメダイなど、メチル水銀が多く含まれる魚
・うなぎやレバーなど、動物性のビタミンAが豊富に含まれているもの
・ひじきやわかめなど、ヒ素が含まれているもの
・スモークサーモン、ナチュラルチーズなどリステリア菌が付着している可能性があるもの
・ユッケ、レバ刺しなどトキソプラズマ原虫が付着している可能性があるもの
・生魚や貝類など食中毒の恐れがあるもの
・生卵はサルモレラ属菌が付着している可能性があるもの
・カフェインは大量摂取を控えましょう。
どれも過剰摂取しなければ問題ないので分量を守って摂取しましょう。生物はしっかり加熱することで予防できます。
まとめ
いかがでしたか。妊娠したお腹の赤ちゃんのために様々な注意が必要ですが、正直、つわりで辛い時は何も考えられなくなります。あまり、あれはダメこれはダメと過敏になり過ぎてもかえってストレスになり逆効果です。タバコとお酒は絶対にダメですが、それ以外は体の負担にならない程度に心掛けましょう。安定期に入ったからといって無茶をすると流産する可能性もあるので、出産まで無理なく体をいたわりながら過ごしましょう。