妊娠すると身体には様々な変化がおきます。お腹の赤ちゃんが大きくなるのと同時に出てくるのが妊娠線です。スイカの模様のようなこの線は、一度できてしまうと、ほとんどの方が産後も痕が残ってしまいます。女性としては防げるものなら防ぎたいですよね。今回は、「妊娠線ができる原因」と「妊娠腺の予防対策」を調べてみました。
妊娠線とは?
妊娠線とは妊娠中、急激にお腹が大きくなる為に皮膚がついていけなくておきる肉割れの現象をいいます。妊娠線ができやすい部位は、おなか、胸、尻、太ももなど人によって様々です。この妊娠線は一度できてしまうと、目立たなくなりますが決して消えることのない厄介な線です。
妊娠線ができる原因
妊娠線ができる原因は「ホルモンバランスの変化」と「急激な体型の変化」によるものです。ホルモンバランスの変化によって柔らかくなった皮膚に、体型の急激な変化によって引っ張られた皮膚が断裂してできた線が妊娠線です。
・ホルモンバランスの変化
妊娠すると女性の身体は日々変化しています。ホルモンの変化もそのひとつです。身体が出産に向けて準備をおこなうために、コルチコステロイドというステロイドホルモンが増加します。実はこのステロイドホルモンは、肌をプリプリにするコラーゲンなどの物質の生成を抑えて、女性の皮膚を柔らかくしてしまいます。皮膚が柔らかくなるということは、弾力が弱くなり妊娠線ができやすくなるということです。
・赤ちゃんの成長と共に皮膚が引っ張られる
妊娠中は赤ちゃんの成長に合わせて妊婦さんの体型も変化します。お腹が大きくなってきたり、胸が張ったりと妊娠中に急激に太り、身体に脂肪がつくと同時に皮膚が引き伸ばされて割れ目ができてしまうのです。皮膚は、表皮→真皮→皮下組織(コラーゲン・弾性繊維・脂肪)により成り立っています。急激に太り皮膚が引き伸ばされていくと、皮膚の下にある真皮や皮下組織にあるコラーゲン・弾性繊維がついていけずに引き裂かれます。その赤紫色の雷模様のような痕が妊娠線です。
これらの2つの原因が、重なって妊娠線ができます。ホルモンバランスの変化によって柔らかくなった皮膚に、体型の急激な変化によって引っ張られた皮膚が断裂してできてしまいます。
妊娠線ができやすい時期と体質
妊娠線ができる原因は、妊娠中の柔らかくなったお肌が急激に引っ張られるからですが、妊娠線ができやすいかどうかは「時期」と「体質」と「出産経験」によって変わってきます。以下の条件に当てはまる方は特に注意が必要です!
妊娠線ができやすい時期
・妊娠中に急激に体型が変化する「姙娠6~8ケ月頃」は特に注意が必要です
妊娠線ができやすい体質
・皮膚の新陳代謝が活発でない方(肌が弱い方・高齢の方など)
・小柄でやせている方
・体重が増えすぎてしまった方
・双子や三つ子など多胎妊娠の方
出産経験によってもできやすくなる
・二人目以降の出産の方(初産よりも支給が伸びやすため、急激にお腹が大きくなりやすいので)
妊娠線予防対策の方法
どうすれば妊娠線を予防できる?
妊娠線を予防するには「保湿ケア」と「体重コントロール」が大切なポイントです。体重増加のコントロールは産婦人科でも厳しく指導されますが、妊娠線予防については産科ではほとんど指導されることはありません。そのため、自己流で妊娠線の予防ケアを行い失敗してしまう妊婦さんが多く見られるので、正しく「保湿ケア」をする事が重要です。
妊娠線予防対策①
クリームで肌を保湿する
妊娠線予防には「保湿ケア」です。毎日たっぷりと保湿クリームを塗り込むことが大切になります。お腹が大きくなってくると、下腹部やお尻のあたりまで手が届きにくくなるので、お腹以外の見えない場所に妊娠線ができてしまうことがよくあるので注意が必要です。また1,2日くらいなら。。と塗ることをサボっただけで急に妊娠線ができてしまうこともありますので、頑張って続けて予防して下さい。妊娠線予防のクリームは、潤い効果と乾燥を防ぐ力のバランスが良いものをおすすめします。
「妊娠線予防クリーム」はいつから塗り始める?
妊娠線予防はいつから始めれば良いのでしょうか?お腹が大きくなり始める安定期くらいから。。なんて思っていませんか?妊娠初期でも肌の弱い方、乾燥肌、肌の代謝が悪い方は妊娠線ができてしまうことがあります。乾燥しやすい冬は普通肌の方も注意が必要です。妊娠線を絶対作りたくない方は妊娠初期から予防クリームを塗ることをおすすめします!お風呂あがりに予防クリームを塗る習慣をつけると良いですね。
「妊娠線予防クリーム」を塗る回数
・姙娠初期~中期までは、朝と夜の1日2回
・妊娠後期~1日5~6回(臨月近くになるとお腹が急激に大きくなり間に合わない場合もあるので1日5~6回以上塗る必要があります)
妊娠初期はまだそれほどお腹も大きくないので、お風呂上がりの1回でも良いですが、お腹がだんだん大きくなってくるに従って2回に増やしましょう(お腹の大きさに合わせて塗ると良いですね)夜は風呂上がりにすぐ塗る方がクリームの浸透が良いのでおすすめです。
クリームの正しい塗り方
1,手に500円玉くらいのクリーム(オイル)をとる
クリームやオイルはたっぷり塗るのがポイントになるので、ケチらずたっぷり使ってください。
2,お腹全体に円を描きながらクリーム(オイル)を広げていく
円を描きながら塗ることで塗り残しがなくなります。クリームはたっぷり満遍なく広げて塗ります。
3,下腹部、胸、お尻、二の腕、脇腹全体にもクリーム(オイル)を広げていく
お腹の塗り方と同様に、お尻や胸、二の腕にも満遍なく塗ります。
妊娠腺予防クリームの正しい塗り方~お腹の妊娠腺~
妊娠線クリームの選び方
妊娠線予防には「保湿ケア」が大切です。コラーゲンやヒアルロン酸などの潤い成分が豊富であること。その成分が皮膚の奥まで届き、葉酸やビタミンC誘導体などのお肌を引き締める効果のある成分が含まれているかどうかも重要になってきます。また、妊娠初期から予防するとなると長期的に使用することになります。少し値段が高くても効果の高いものを使いたいところですが、長期的に予防していかなければならないので、無理なく続けられるようにコストの事も考えたいですね。また上記の他にも次のような事に気を付けて選ぶことをオススメします。
・妊婦に配慮された成分で作られているか
・クリームの香りは嫌ではないか
・肌触りと使用感はどうか
・長期間使用できる価格か
妊娠線予防対策②
体重をコントロールする
妊娠線予防対策2つ目は体重管理をすることです!赤ちゃんの成長と共に妊婦さんの体重も増えていきます。最近では産婦人科などでも体重管理を厳しく指導されることが多くなりましたが、体重が増えることにより妊娠線ができる確率はどうしても大きくなります。医師に指導されている適正体重をしっかり守ることがポイントになってきます。しかし、妊娠線ができるのをためらうあまり、極端な体重制限を行う必要はありません。胎児にとって必要な栄養素を摂取できなくてはお腹の赤ちゃんの成長を妨げてしまうため危険です。妊娠時に必要な栄養をしっかり摂取したうえで体重管理もしっかりおこないましょう。
まとめ
妊娠腺を予防するには「保湿クリームと」「体重管理」が重要になります。また、クリームを塗る時期は、お腹が大きくなる前の妊娠初期から塗ることが大切です。姙娠が分かったら早めに姙娠クリームを購入しておきたいですね。姙娠、出産は大きな喜びですが、産後、できることならまたきれいな姿に戻りたいものです。諦めないで頑張ってください!