出産という大仕事を終えたママの身体は体力も落ち、悪露や貧血など様々な症状が現れます。産後、体力を取り戻し、傷が癒えるまでの一ヶ月は、とにかく無理をせずに身体を休ませてあげることが大切です。また、この時期は授乳で夜も眠れなかったり、ホルモンバランスの変化で精神的にも不安定になったりします。今回、産後~産後一ヶ月の赤ちゃんの状態とママの身体の変化についてまとめました。是非お産後の生活の参考にして頂いて、ママと赤ちゃんが少しでも穏やかに過ごすことが出来たら嬉しいです。
生後一ヶ月の赤ちゃんの状態
赤ちゃんの身長・体重
男の子…身長:約50.9~59.6cm 身長:3.53~5.96kg
女の子…身長:約50.0~58.4cm 体重:3.39~5.54kg
赤ちゃんの様子は?
・少しずつ起きている時間が増える
・顔を近付けるとじっと見るようになる
・動くものを追う「追視」が出来るようになる
・手足を伸ばしたりバタバタ動かすようになる
・「あ~」「う~」と声を出すようになる
・急な音に反応し「ビクッ」と両腕を伸ばす「モロー反射」や赤ちゃんの手のひらを指で触るとギュッと握り返す「把握反射」、「バビンスキー反射」などの原始反射が見られる
気を付けることは?
生後一ヶ月頃から「乳児湿疹」が出来やすくなります。毎日お風呂で赤ちゃん用石鹸でゴシゴシ洗って肌を清潔に保ちましょう。
また、夏場は特に便秘になりやすいので、お腹をマッサージしたり、綿棒浣腸したりして、排便を促してあげましょう。なかなか出ない場合は小児科で相談しましょう。
一ヶ月検診を忘れずに受診しましょう。
産後~産後1ヶ月のママの身体にはどんな変化が起きる?
子宮
胃に届く位まで大きくなった子宮も出産後はおへそあたりまで小さく戻ります。子宮が妊娠前の状態に戻る(子宮復古)までに6~8週間かかると言われています。
産後、子宮が急速に元の状態に戻ろうとする際に生理痛のような痛みを伴うことがあります。これは「後陣痛」と言われるものです。経産婦は子宮の戻りが早いので、産後すぐから後陣痛の症状が現れる人もいます。私も二人目三人目を出産した際は後陣痛がひどく、先生に薬を処方してもらいました。
悪露
産後、子宮の回復に伴い「悪露」と言われる出血が起こります。悪露とは、胎盤や子宮内膜、血液などお産で排出できなかったものです。産後2,3日は特に悪露の量が多いので産褥パッドが必要です。産後4日以降は生理中に使う夜用の大きめのナプキン位の量になり、次第に減っていきます。悪露は大体1ヶ月位でおさまります。ただ、突然血の塊が出たり、2ヶ月近く悪露が続く場合は早めに先生に相談しましょう。産後は子宮が傷つきズキズキ痛むこともありますが、こまめにトイレに行き、清潔にしておきましょう。
貧血
産後は、血量が急激に減るので、貧血になることがあります。母乳はママの血液から出来ているので、授乳している間は特に貧血になりやすいです。また、夜の授乳で睡眠不足になっているときや体力が落ちているときは立ちくらみが生じることもあるので、栄養をしっかり摂ってゆっくり休みましょう。
骨盤
骨盤は、妊娠、出産を経て大きく開き、ゆるんだ状態になります。少しずつ締り、産後6ヶ月頃には固まります。産後2、3ヶ月頃から骨盤矯正のストレッチなどを行うと良いでしょう。骨盤を安定させながら身体を動かす「ピラティス」や骨盤まわりを強化する「産後ヨガ」がオススメです。
ホルモンバランス
産後はホルモンバランスが急激に変化するので、イライラしたり精神的に不安定になったりします。また、生活が一変するので、特に初めての出産のときは、子育てを楽しめない不安な気持ちになったり、ストレスや睡眠不足で自立神経が乱れたりします。育児や家事を一人で抱え込まずに、辛い時は周囲に助けを借りましょう。自治体によって様々な子育て支援があるので、まずはお近くの保健所に相談してみると良いですよ。
産後一ヶ月にすること・できることは?
産後すること
産後一ヶ月間は赤ちゃんのお世話と授乳、自分の身体を休ませることに徹しましょう。ただ、実家に帰れなかったり、周囲の助けを借りれない場合は、産後二週目頃から軽めの家事を始めて下さいね。目を酷使すると、産後の回復に影響を及ぼすので、スマホやテレビなどは出来るだけ避けましょう。入浴はシャワーだけにしましょう。
産後無理をすると、ママの身体の回復が悪くなり、後々影響が出る恐れがあるので、この時期はとにかく無理をせずにゆっくり休みましょう。そして少しずつ日常生活に戻っていくことが大切です。
産後できること
産後三週目頃から家事など無理のない範囲で出来るようになりますが、疲れたらすぐに横になるようにしましょう。
産後四週目頃から短時間であれば、買い物なども行くことが出来るようになります。
周りのサポートを借りれない場合は、保健所などに相談すると様々な子育て支援を受けることも可能です。また、買い物は、ネットショッピングや宅配サービスを利用すると大変便利です。
ママが倒れたら大変です!自分一人で頑張ろうとせずに、子育て支援やサービスを調べて、頼れるものはドンドン頼って利用しましょう。
一ヶ月検診でOKが出るまで入浴(湯船に浸かる)や外出、性生活は控えましょう。
あとがき
新生児期~生後一ヶ月の赤ちゃんは本当に天使のようにカワイイです。でも、正直、私は一人目を出産した後は、赤ちゃんをカワイイと思える余裕がありませんでした。夜泣きどころか一日中よく泣く子だったので、私自身も不眠が続き、一日中ただひたすら抱っこしている日々…といった穏やかさとはかけ離れた日々を過ごしたのを思い出します。そんなとき、家族やご近所さん、保健所の方が助けてくれて何とか乗り切れました。アドバイスよりも、ただ、話を聞いてもらい同調してもらえるだけで随分気持ちが楽になり救われました。子育てで大変なときは、とにかく一人で抱え込まずに、まずは誰かに相談してみて下さいね。