妊娠9ヶ月に入るとお腹も大きくなり、胃が圧迫されるようになります。今までお腹の中を元気にグルグル動き回っていた赤ちゃんも子宮いっぱいまで大きくなるので胎動も徐々に少なくなります。いよいよお産に向けて赤ちゃんもママの身体も準備段階に入っていく大事な時期です。この時期無理をすると早産や切迫早産、胎盤剥離など様々な危険性を伴うので、無理なくゆったりと過ごしましょう。今回、妊娠9ヶ月の赤ちゃんの状態とママの身体の変化についてまとめました。是非参考にして頂いて、お産に向けて心の準備をして頂けると幸いです。

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お腹の赤ちゃんの状態

赤ちゃんの身長:約42cm~47cm、体重:約1700g~2500g

妊娠9ヶ月(妊娠32週~35週)の赤ちゃんは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚などの五感が発達してきます。皮下脂肪が付きはじめ、ふっくらしてきます。爪や髪も伸びてきます。

30週位までは元気に動き回るので逆子になることもありましたが、この時期から頭を下にした状態で落ち着くようになります。逆子が戻らない場合は帝王切開などの出産方法を考え始めます。

赤ちゃんは狭いスペースでも手足を伸ばし、時折お腹の表面がボコッと突き出たり波打つようになったりします。少しずつ位置が固定されるようになると、胎動を感じることも少なくなってきます。時々お腹に集中して胎動の回数(胎動カウント)を数えると良いですよ。急に動きがなくなるなど、少しでも心配なときはすぐに先生に診てもらいましょう。

35週位から肺の機能や自律神経が発達してくるので、早産になったとしても生きていく力があります。ただ、この時期は体温調節機能は未完成なので37週0日まではお腹の中にいてくれると安心です。

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ママの身体の変化

妊娠9ヶ月は妊娠32週~35週で妊娠後期になります。妊婦健診は二週間に一回になります。胎児の心拍数と胎動、子宮収縮をチェックし、何らかの異常が無いかを確認するノンストレステストを行います。胃に圧迫感を感じたり、お腹の張りや腰痛、便秘など下記のような症状が現れます。

胃・心臓・肺が圧迫される

この時期、赤ちゃんが大きくなり胃が圧迫されるので胃もたれのような症状が現れ、食欲が落ちます。つわりが再開したかのように胸やけする人もいます。その際は、一回の食事の量を減らし回数を増やして食べるようにしましょう。胃と同じく心臓や肺も圧迫されるので動悸や息切れをすることもあります。階段を使うことは避け、エレベーターなどを利用しましょう。

腰痛やお腹の張りが頻繁に起きる

日増しに大きくなるお腹を支えるために腰に負担がきます。また、身体がどんどん重くなるので少し動くだけでも疲労を感じ、お腹が張りやすくなります。家事や仕事は休み休みにして疲れを溜めないようにしましょう。

足がつる、むくみやすくなる

大きなお腹を支えるので足にも負担がきます。妊娠中は血行不良、カルシウム不足、運動不足などが原因で足がつりやすくなります。また、妊娠後期は赤ちゃんが下りてくるので足の付根部分が圧迫されて血流が悪くなり、手足がむくみやすくなります。

頻尿・尿もれ

赤ちゃんが大きくなったことで、膀胱が圧迫され、頻繁にトイレに行きたくなったり、お腹に力を入れると尿もれしたりすることがあります。せきやくしゃみをした瞬間に腹圧がかかって尿もれしてしまうといったトラブルも増えます。気になる時はナプキンなどを活用しましょう。

便秘

妊娠中は「黄体ホルモン」の分泌により腸の運動がにぶくなり、便秘になりやすくなります。お腹が大きくなるにつれて運動不足になりがちなのも便秘になる原因の一つに考えられます。食物繊維や乳酸菌、水分をしっかり摂るようにしましょう。

貧血

妊娠9ヶ月に入ると血液量が増えますが(通常の1.5倍)血液中の赤血球自体は増加しないので、貧血になりやすくなります。また、お腹も大きくなるので今まで以上にバランス感覚が失われます。たちくらみをして倒れたら危険です。鉄分をしっかり摂取し、十分に気を付けて過ごしましょう。

乳首から分泌物が出る

この時期に乳首から薄く黄色っぽい液体が出ることがありますが、これは初乳と言われるものです。ママの身体がお産に向けての準備が始まったことによる現象です。

激痛や出血に気を付けて!

妊娠後期は、胎盤が出産前に剥がれてしまう常位胎盤早期剥離や胎盤が低い位置にあり子宮口をふさいでしまう前置胎盤早産切迫早産、などが起こりやすいです。お腹に激痛や急な出血があったら、すぐに診てもらいましょう。

すること・できること

体重管理

この時期、赤ちゃんが大きくなり胃が圧迫されるので食欲が落ちますが、一回の食事の量を減らし回数を増やして食べるようにしましょう。赤ちゃんに栄養が届くようにバランスの良い食事を心掛けましょう。体重増加はママと赤ちゃんに悪影響をおよぼします。産道に脂肪が付き、産道が狭くなると難産になります。お産がスムーズに進むためにも、最後まで体重管理には気を付けましょう。

適度な運動

お腹が大きくなると運動不足になりがちですが、太り過ぎは母体に危険をおよぼします。また、お産には体力が必要です。ウォーキングをして筋力を鍛えておきましょう。

保湿する

お腹が急激に大きくなるので、妊娠線が出来やすい時期です。気を抜くと一気に妊娠線が出来てしまった…なんてことになりかねません。乾燥は大敵なので、クリームでしっかり保湿しておきましょう。

産休手続きをする

お仕事をされているママは法律では出産予定日の6週間前(妊娠34週)から産前休暇を取ることが出来ます。産休については、自分の体調を第一に考えて家族や職場とよく相談しておきましょう。

飛行機での里帰りは早めに

出産予定日から28日以内に搭乗する場合は、診断書や同意書を提出しなければいけません。飛行機での里帰りは妊娠35週までにしましょう。

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まとめ

妊娠中は様々なトラブルが起こり、無事に産まれてきてくれるその瞬間まで心配や不安が絶えません。特に妊娠9ヶ月の頃は体調の変化が激しい時期でもあるので用心して過ごすことが大切です。破水したらすぐに適切な処置が必要です。尿もれか破水か分からないとき、何か少しでも異変を感じたときは、すぐに診てもらいましょう。いざという時に備えて入院グッズは早めに準備しておくと安心ですよ。妊娠9ヶ月が終わればいよいよ臨月です。お腹の赤ちゃんと残り少ない妊婦生活をゆったりと楽しく過ごして下さいね。

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