妊娠8ヶ月の妊婦さんはもうすぐママになる喜びでいっぱいでもあり、出産やその後の育児への不安もありますよね。妊娠8ヶ月を迎えたママとおなかの赤ちゃんの様子をまとめました。妊娠8ヶ月~10ヶ月を妊娠後期と呼びマタニティライフももう少しになっています。ママのからだも出産に向けた準備が始まってきておなかが張りやすくなったり息切れがしたりしていませんか?不安や悩みが1つもないプレママはいません。リラックスを心掛けましょうね!
お腹の赤ちゃんの状態
28週目
体重は930g~1,400gくらいになり、体長は390mm~400mm程に成長しています。脳もどんどん発達していて脳溝(脳のしわ)も出来始めます。超音波検査で見るとまぶたや口元がはっきり見えてきます。目が開いてまばたきもしていて、まゆげやまつげも分かるようになります。赤ちゃんの心音も聴診器で聞こえるようになります。
29週目
体重は1,100g~1,600gくらいで、体長は400~410mm程になります。この時期は脳の成長が顕著で脳溝(脳のしわ)がどんどん増えて、記憶や感情が芽生え始めます。この頃の胎動で逆子がわかる時があります。普通の胎動はおへそより上のあたりで感じる事が多いですが逆子の場合はおへその下から膀胱あたりで感じることがあります。今まではおなかの中を自由に動いていたので逆子になったり戻ったりを繰り返していた赤ちゃんも、29週になると子宮の中が狭くなり自然に戻らなくなります。
30週目
体重は1,200g~1,800gくらいで、体長は400mm~420mm程になります。胎動も力強くなります。子宮内で自由に動き回れなくなり胎動の回数が減る場合がありますが力強く動いているのであれば心配はありません。呼吸機能や消化器官がほぼ完成します。脳溝(脳のしわ)もさらに増え外見は大人の脳とあまり変わらない状態になります。五感がほぼ完成して聴覚も発達してくるので、おなかの外の声や音が聞こえています。胎教によいとされている音楽を流したり絵本を読んであげたりするのもいいですね。
31周目
体重は1,300g~1,900gくらい、体長は420mm~440mm程になります。骨もしっかりとしてきて、ほとんどの臓器が完成している状態です。子宮の中は窮屈になってきた赤ちゃんは手足を縮めて丸まって頭を下にする頭位という姿勢でいるようになります。羊水に浮いているので子宮の上の方にいますが出産近くになると、どんどん骨盤の中へ降りていきます。羊水を吸っては吐くという呼吸の練習をずっと繰り返しています。骨格や筋肉もしっかりとしてきて4頭身になり外見上は新生児とあまり変わらない状態になります。
逆子といわれたら
通常赤ちゃんは産道を通りやすくするため頭は子宮口の方を向いていますが、子宮口に足が向いている状態を医学的に「骨盤位」といい、いわゆる逆子の状態です。逆子にもいくつか種類があります。
1、足位(そくい)
足位には両足が一番下にあり足が伸びている「全足位(ぜんそくい)」と片足が曲がりもう一方は伸びている「不全足位(ふぜんそくい)」があります。
2、膝位
両方の膝が一番下にある「全膝位(ぜんしつい)」と片方の膝が曲がもう一方の膝が下にある「不全膝位(ふぜんしつい)」があります。
3、臀位
お尻が一番したにある「単殿位(たんでんい)」お尻と両足が下にあり両方の膝が曲がっている「全複殿位(せんふくでんい)」お尻と片方の膝が曲がりもう一方の足は上に伸びている「不全臀位(ふぜんでんい)」があります。
4、横位
赤ちゃんが横に寝ている姿勢で膝は伸ばしている場合と曲げている場合があります。この姿勢になるのはまれです。
逆子体操という体操で逆子の状態を治すやり方もあります。体操をすることで赤ちゃんのお尻が骨盤から抜け出してくるりと逆子の状態を治すものですが、体操をしては危険な時もあるので医師の指示でやりましょう。
ママの身体の変化
後期つわり
妊娠初期の辛いつわりを経て安定期に入り、やっと落ち着いてきたのにこの時期には後期つわりがあります。医学的には「つわり」には入らないのですが、気持ち悪くなったり食欲不振になる人がいます。妊娠初期のつわりの原因ははっきりしていないのですが、後期つわりの原因は子宮が大きくなる事で、それにより胃が押し上げられ、胃もたれ・胃痛・吐き気を引き起こします。胃が持ち上げられ胃酸が逆流し食道の粘膜を荒らして胸焼けになることもあります。
便秘・痔になりやすい
妊娠後期は子宮が大きくなり、直腸や肛門が圧迫され血行が悪くなり血管がコブやイボ状に膨らみ固くなり、いぼ痔(痔核)になったり、便秘になり硬い便を押し出そうと力むと切れ痔になりやすくなります。お風呂に入り全身をあたためると症状がやわらぎます。食事では食物繊維が豊富な、こんにゃく・きのこ類・キャベツ・ごぼう等を摂るようにしましょう。ウォーキングなどの適度な運動が出来ると良いのですがこの時期はおなかが張りやすくなっているのであまり無理をしないほうが良さそうです。
お腹の張り
この時期は前駆陣痛(ぜんくじんつう)と呼ばれるおなかの張りが起こります。前駆陣痛とは出産近くになると不規則に起こるもので陣痛とは違い痛みの強さも間隔も一定ではありません。「偽陣痛」と呼ばれる事もありお産につながる陣痛ではありません。
破水に注意して遠出は控えましょう。飛行機や新幹線など長時間の移動や振動は母体への負担が大きく、何かあったらすぐに必要な処置を受けられないような場所に行くのは危険です。
眠りが浅くなる
妊娠高血圧症候群に注意!
妊娠20週以降に高血圧になり、出産後12週までに正常な血圧に戻るのが妊娠高血圧症候群です。20人に1人の割合で発症します。32週以降に発症する場合が多いのですが32週未満で発症した場合は重症化しやすい傾向にあります。重症化すると血圧の上昇の他に、脳出血、子癇(しかん)というけいれん、肝臓・腎臓の機能障害、ヘルプ症候群という肝機能障害を起こす危険があります。
赤ちゃんの影響は胎児発育不全・低出生体重児・常位胎盤早期剥離・子宮内胎児死亡が起こる場合があります。このように危険な状態になると帝王切開になる場合もあります。
妊娠高血圧症候群の原因は分かっていません。次の項目に当てはまる人はリスクが高くなるとされています。
・35歳以上または15歳以下の人
・初産の人
・肥満の人(BMI125以上)
・多胎妊娠の場合
・糖尿病、高血圧、腎臓病の持病がある人
・妊娠高血圧症候群にかかった事がある人
その他には急激な体重増加や塩分の取りすぎも妊娠高血圧症候群のリスクを高めますから、食事や体重管理にも気を付けましょう。
すること・できること
辛い腰痛の対策
骨盤をサポートしてくれる骨盤ベルトもいいですね。おなかの張り対策にもなります。
体重増加に注意
妊娠初期の頃はつわりもあり体重もそれほど増えない人が多いですが、中期に入ってつわりもおさまって後期には気も緩んできて体重が増えてしまう人は多いようです。なぜ体重管理が大切なのかは、いろいろなリスクが高くなってしまうからです。上でお話しした妊娠高血圧症候群も体重の急増でリスクが高まります。その他にも脂肪が増えてくると赤ちゃんの部屋が圧迫されて窮屈な状態になります。重い体重で骨盤の歪みが大きくなり股関節痛・坐骨神経痛・頭痛・肩こりなど全身の不調の原因になります。
反対に体重が増えないのもよくありません。厳しすぎる体重管理は低体重児の原因になり、低体重児は大人になった時に生活習慣病や妊娠糖尿病になるリスクが高まります。
出産準備を始めよう
後期に入ったら体調の良い日に出産準備を始めましょう。出産のための入院に必要なものは大きなバッグに入れていつでも持ち出せるようにしておきます。入院を予定してる病院や産院で持参するものリストをくれるので、それにそって準備します。産院からのリストには無いけど持っていって良かった!という物もあります。
・授乳用のブラジャーとパッド
授乳時だけでなく助産師さんの搾乳の時にも役立った。
・産褥パッド
病院で買うと高くつくので自分で多めに持っていった方が良かった。
・骨盤ベルト
きちんと締めると安定していて楽になった。
・ビデオカメラ
とにかく動画をたくさん撮りたいから
・保湿ケアグッズ
病院の中は乾燥していて顔・手足や唇がカサカサになった。
・汗ふきシート
出産後すぐはお風呂に入れないので、あると便利でした。
・ペットボトル用ストローキャップ
寝ていても飲めるのが良かった。
・スマホの充電器
スマホの利用が認められる産院なら赤ちゃんの写真を取るだけでなく、音楽を聞いたりも出来ます。
マタニティヨガ
マタニティヨガは妊娠の経過が順調であれば行う事が出来ますが主治医に確認しましょう。無理はせず心地よいと思える範囲で行いましょう。
手作りスタイとおもちゃ
まとめ
妊娠8ヶ月の赤ちゃんとママの状態をまとめました。安定期を迎えマタニティ生活にも慣れてきた頃ですよね。そろそろ出産準備や退院後の準備などを本格的にやる時期です。ベビーベッドやベビーカーなどはもう用意しましたか?ベッドは保管場所にも困らないのでレンタルも便利でいいですよ。ダイナミックになる胎動にも個性があったり、ママのおなかの形で今赤ちゃんがどこにいるか分かってきて楽しくなります!あと2ヶ月で臨月…もう少しですよ。がんばって下さいね!