妊娠超初期とは妊娠0週~3週までの事です。妊娠0週0日は最終月経の初日で妊娠2週で排卵が起こります。受精卵となって子宮内膜に接着するのが3週で子宮内膜に侵入し埋没するのが4週です。前半の2週は生理中でもあり、おなかに赤ちゃんはいませんが妊娠期間に数えられているのは妊娠前も妊婦さんにとっては大切な時期だからかもしれませんね。まだ妊娠に気が付かない人が多いけど大切な時期である妊娠超初期の症状や生理との違い等をまとめました。
妊娠超初期症状
妊娠検査薬でも陽性反応がでない時期ですがいつもと違うからだの変化を感じる事があります。個人差があり何も感じなかったという人もいるので、症状がなかった人も心配しないで下さいね。
出血がある
受精卵が子宮内膜に着床する時に傷をつけてしまう事があります。その時に出血してしまうのが着床出血です。これにも個人差があり、まったく出血しない人も多く出血量も1週間位出血する人、おりものに血が混じる程度で1日で終わってしまう人などそれぞれです。着床出血を生理と間違ってしまう人も多く違いを見極めるには基礎体温をつけるといいでしょう。一般に生理より着床出血は出血量が少ないとされています。
おりものの変化
妊娠すると胎児を細菌から守るためにおりものの量が多くなる人が多いです。状態はサラサラで色は白っぽいものや黄色っぽくなります。これにも個人差がありますが、普段とは違った状態になる人が多いようです。
風邪のような症状
妊娠すると高温期が続くので熱っぽくなり体もだるく、頭痛がする人もいて風邪に似た症状がでます。風邪と思い病院に行き妊娠が分かる人も多いものです。妊娠の可能性がある人はむやみに風邪薬を飲まないほうがいいかもしれません。もし飲んでしまったとしても、この時期の赤ちゃんはまだ胎盤が出来ていないので薬の成分が直接渡ってしまう事は無いとされていますから心配しすぎるのは体によくないのでやめましょうね。
強い眠気
妊娠超初期の症状の中でもいつもより強い眠気を感じる人は多いようです。強い眠気の原因は黄体ホルモンのプロゲステロンがたくさん分泌されるからです。プロゲステロンには体を休ませようとする作用があるので生理前に強い眠気を感じる人もいます。妊娠超初期症状である倦怠感もある人が多いく無理をせず、眠気を感じたら休憩して寝てしまうのが一番です。仕事をしていて昼寝ができない人は休憩時間に5分や10分、椅子に座ったままでもいいので目を閉じてからだを休ませてあげると少し楽になりますよ。
腰痛・腹痛がある
腰痛
妊娠すると卵巣ホルモンのリラキシンが分泌されます。このリラキシンは出産に向けて骨盤の靭帯を緩ませる作用があり、それにより骨盤が不安定になり不安定な骨盤を支えようと腰痛がおきます。辛い時はお風呂に入って体をあたためて血行を良くするのがおすすめです。また骨盤ベルトを使うのもおすすめです。骨盤ベルトは出産後にも使うので一つ持っているといいですよ。
この時期の腹痛は子宮を大きく成長させようと収縮することでおきます。子宮は筋肉で出来ているので一気に大きくすることは出来ません。伸び縮みを繰り返しながら大きくなっていきます。伸びているときにはチクチクした痛みで、縮んでいる時はキューっとした痛みを感じます。下腹部全体を引っ張られるような痛みを感じる時は、大きくなろうとしている子宮に周りの筋肉や臓器が圧迫されて痛みを感じるようです。
子宮が大きくなろうとしている事で腸が圧迫されてうまく活動できなくなり便秘になってしまったり、同じような理由で下痢になってしまう人もいます。どちらもひどい時は産婦人科で相談するといいですよ。
つわりのような症状
早い人では妊娠超初期である3週くらいからつわりの症状がある人もいます。吐き気や胸焼け、匂いに敏感になり普段なら平気な匂いも嫌に感じて吐き気がするようになります。空腹時に吐き気を感じる人が多いので1日3食ではなく、少しの量を何回かに分けて食べて胃の中に常に食べ物が入っている状態を作ると軽減されます。
胸が張る
プロゲステロンには血管を拡張する働きや乳腺の発達を促す働きがあるので胸の張りを感じる人が多くなります。生理前にも同じ理由で胸が張りますが、生理が始まる直前にプロゲステロンの分泌が減少するので胸の張りは無くなります。
肌荒れやニキビができる
妊娠によってホルモンバランスが変化し、皮脂を活発にする作用のあるプロゲステロンが多く分泌されるので肌荒れやニキビができやすくなると言われています。妊娠すると便秘になる人も多いので便秘が原因で肌荒れを起こす人もいます。出産すると自然に治るものなので心配はいりませんが、脂っこい食べ物は控えたり、肌に優しい洗顔料を使うなどするとよいでしょう。
頻尿になる
子宮が膀胱を圧迫するので頻尿になる人が増えます。膀胱への圧迫なので実際にトイレに行ってもあまり出ない時もありますがトイレを我慢したり、水分を控えるのはよくありません。妊娠中は血液量も増えるので水分はしっかり補給して下さい。
イライラなど精神的に不安定になる
この時期のイライラの原因は黄体ホルモンのプロゲステロンです。自律神経に影響を与えるホルモンでバランスが崩れると自律神経失調症になりやすくなります。妊娠中や生理前、生理中はこのプロゲステロンの影響でイライラしてしまいます。
生理前の症状との違い
おなかの痛みの違い
生理の腹痛は子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンが子宮を収縮させて必要がなくなった子宮内膜を子宮の外に排出しようとして起こります。生理には欠かせないプロスタグランジンですが分泌量が多すぎると必要以上に子宮を収縮されてしまい腹痛を起こします。妊娠超初期症状の腹痛とはメカニズムがまったく違いますね。
食欲の違い
生理前に甘いものが食べたくなったという経験のある人は多いですよね。これはコルチゾールというストレスホルモンに関係しています。このコルチゾールが甘いものを要求しているのです。妊娠している時は今まで好きだった物が嫌いになったり特に好きではなかった物ばかり食べたくなったりという変化が起こります。
化学流産とは
化学流産とは受精卵が子宮内膜に着床してもその状態を保つ事が出来ずに終わってしまう状態です。妊娠検査薬で検査をすると陽性反応がありますが数日後には生理が始まります。正式な呼び名は「生化学的妊娠」といい血液検査や尿検査で陽性反応があるものの胎嚢が確認出来ない状態です。
起こりやすい時期
個人差もありますが生理予定日の1週間後から2週間後に起こる場合が多いようです。いつもの生理より出血量が多く期間も少し長くなる場合がありますが、いつもの生理と変わらない人も多く化学流産に気が付かない人も多いとされています。
起こる原因
原因のほとんどが受精卵の染色体異常で母体側に原因はありません。化学流産は胎嚢が出来る前に通常の生理と一緒に排出されるので生理が終わればすぐに妊活が出来ます。
妊娠検査薬は妊娠すると分泌されるHCGホルモンを感知することで判定しています。受精卵が一時期でも着床するとHCGホルモンが分泌されるので精度が高い早期妊娠検査薬を使うと陽性反応があります。通常の妊娠検査薬の使用時期である生理予定日から1週間後まで検査を待っていたら化学流産に気が付かずにいたかもしれません。
母体に原因が無いとはいえ、化学流産が起きてしまった事にショックを受ける人も多いと思います。でも、着床が成功しかけHCGホルモンが分泌されたという事は、今後妊娠出来る可能性があるという事ですから落ち込んでストレスをためるより前向きに考えましょう。
まとめ
生理予定日前の妊娠超初期と呼ばれる時期に起こる症状と生理前の症状との違いをまとめてみました。生理予定日が近づいて体調がいつもの生理前と違っていたら「もしかして妊娠かも…」と思いますよね。生理前の症状と妊娠超初期症状は似ている点もあるのでどっちか分からないかもしれません。でも具体的にこういう違いとは言えなくても「いつもとは何かが違っていた!」と感じる人がほとんどなので、普段との違いに気が付いたら無理をせずにいたほうがいいかもしれませんよ!