健康であり、妊娠を希望し性生活のある夫婦は6ヶ月以内で65%、1年以内で80%、2年で90%が妊娠にいたるといわれているそうですが、性生活が少なかったり、体調不良や病気などで不妊理由を抱えている夫婦の場合、排卵日を予測し、タイミングを合わせて性生活を行うことで妊娠する確率を高めることができます。排卵日は、生理周期からおおよその排卵日を予測するオギノ式計算法が非常に手軽です。手軽な反面、生理周期が不規則な方や、体調によって排卵日がズレを生じることがあります。あくまで目安として使う計算方法であり、他の予測方法と合わせて使うことをオススメします。今回は、排卵日を予測する計算方法であるオギノ式ついて、基礎体温を使った方法、排卵検査薬を使った方法、病院で行う排卵検査について、妊娠する確率を上げる方法についてご紹介します。
排卵日の計算方法(オギノ式)
生理周期は生理が始まってから次の生理が始まる日まで、生理期→卵胞期→排卵→黄体期と4つの周期があります。生理周期は人によって違いがあるものの、黄体期は殆どの方が約14日間となっています。生理周期と次回の生理予定日が分かれば、おおよその排卵日を予測することができます。
次の生理予定日 - 14日 = 排卵日ということです。
例えば前回の生理予定日が4月11日だった場合、次の生理予定日は28日たった5月9日です。この5月9日から14日を引くと、4月25日が排卵日と計算できます。排卵日は体調によってズレが生じることがある為、前後2日間は排卵日期間として加えておくと良いでしょう。排卵日期間は4月23日~27日と予測できます。ただ、体調によって排卵や生理予定日は変わることがありますし、特に生理不順の方には適さない予測方法になります。おおよその排卵日を知る目安として使う方法ですので、他の方法と合わせて使うことをオススメします。
基礎体温を測って排卵日を予測する
排卵日は、基礎体温を毎朝測ることで排卵日を予測することができます。上の基礎体温表をみると、体温が最も下がった日がありますが、それが排卵日とされていました。しかし、最低体温日が排卵日と必ずしも一致しないことがわかってきて、最低体温の前後2日間が排卵が起こってる可能性が高い、妊娠しやすい期間となります。精子の寿命は女性の体内に入ってから2~3日間生き続けることができますが、女性の卵子は排卵してからたったの約24時間といわれています。卵子の寿命に合わせて、なるべく排卵する2日前には性生活を行う方が良いでしょう。基礎体温は毎朝測り続け、最低でも3ヶ月以上測ることが大切です。続けていくことで自分の妊娠しやすい期間(=排卵日)がわかってきますよ。
排卵検査薬を使って排卵日を予測する
排卵前になると、血液中の黄体化ホルモン(LH)が上昇し、尿中にも含まれるようになります。排卵検査薬は、尿中に含まれた黄体化ホルモン(LH)を感知することで排卵日を予測することができる検査薬で、インターネットやドラッグストアで購入できます。国内のものは約7回分で3000円前後ぐらいの価格帯のものが多く、1本当たり300円~400円と少し値が張ります。海外メーカーのものになると1本当たり60円以下のものもあり、気軽に使いやすいお値段になっています。生理周期が安定している方は、次回生理予定日の17日前ぐらいに使いはじめると良いでしょう。最初は陰性反応だったものがだんだん濃く陽性反応を示すようになります。感度の高い検査薬になると、排卵日より少し前から陽性反応がでますので、よりLH検出感度の低いものを選び、陽性反応がでたらなるべく早く性交を行うようにすると良いでしょう。
子宮頸管粘液(おりもの)から排卵日を予測する
排卵日が近づくと、精子が通りやすくなるよう子宮頸管から頸管粘液という分泌液がでてきます。いつものおりものはさらっとしていますが、この時期のおりものは粘り気があり、指で触れると糸をひくように10cm近く伸びます。指で広げて7cm以上伸びたら排卵日が近いかもしれませんよ。トイレに行く度にチェックしてみてください。
病院で排卵検査を受ける
超音波検査で卵胞の大きさを確認し、尿検査で黄体化ホルモンの値を確認して、排卵日を予測してもらいます。一般的には卵胞は18~22mm程度の大きさに成熟してから排卵が起こります。排卵検査の費用は1500円~3000円ほどかかる為、基礎体温表で排卵期に近づいてきたと感じたタイミングで検査を受けてみると良いでしょう。
妊娠する確率を上げるには?
妊娠したいと思っても、すぐには妊娠ってできないものですよね。自然妊娠に任せた場合、運が良ければすぐに妊娠しますが、1年以上かかってしまう可能性もあります。また、産まれた時から卵子の数は少なくなり、年齢がすすむと卵子の老化も進むといわれています。あまり時間が無いという方は、妊娠しやすい排卵時期に性交をおこなうタイミング法を試してみてはいかがでしょうか。タイミング法は、基礎体温、排卵検査薬、子宮頸管粘液の状態などの方法を使って排卵日を予測します。基礎体温計、排卵検査薬は薬局やドラッグストアできますので、今日から試すことができますよ。タイミング法を使って6ヶ月経っても妊娠しない場合は、病院に行き、超音波検査や内診にて卵胞チェックと尿中LHホルモン検査を受け、タイミング指導を受けることをオススメします。また、病院にて検査を受けることで子宮筋腫や卵巣の異常や性感染症の有無がわかる為、なるべく早く妊娠したい方は勇気をだして早めに病院へ行きましょう。
まとめ
妊娠する確率を上げる為には、自分の排卵時期を知ることが大切です。オギノ式を使った排卵日予測方法は、排卵日を知る為の大まかな目安として利用し、基礎体温をや排卵検査薬、子宮頸管粘液の状態などの方法を使って排卵日を予測しましょう。性交するタイミングは、排卵日当日より2日前が良いとされています。排卵が近いと感じたら、なるべく自然に、愛情を持ってご主人と会話やスキンシップをしましょう。