妊娠検査薬を使った時に薄い反応がでる事ってありませんか。これを陽性反応と思っていいのか陰性なのか迷ってしまいますよね。市販されている妊娠検査薬は精度が高く判定はかなり正確になっていますが使用方法を間違ってしまうと正確な判定が出来ない事があります。妊娠検査薬を使用する時の正しい使い方や色の薄い反応がでた時の理由・原因について調べてみました。
判定の仕組み
妊娠すると胎盤でHCGホルモンが分泌されます。このHCGホルモンは受精卵が着床すると急増して尿中にも排出されます。妊娠検査薬は尿中のHCGホルモンがどのくらいあるかを判定することで陽性反応がでる仕組みです。
正常ではない妊娠の場合や実際には妊娠していない場合でも陽性反応がでる事があります。
・不妊治療でHCGホルモンの投与をしている場合。
・尿中に血液・糖・タンパクが高濃度で含まれている場合。
・閉経期の場合（分泌されるHMGホルモンとHCGホルモンはとても似ているため陽性反応が出てしまう）
・異所性妊娠（子宮外妊娠）・胞状奇胎の場合でもHCGホルモンは分泌されるので陽性反応になる。
・HCG産生腫瘍（卵巣がん・絨毛がん・子宮頸がん・肺がんはHCGホルモンを産生する）がある場合。
妊娠検査薬の蒸発線
判定時間内に反応は無かったのに時間が経ってから、うっすらとグレーの線が出る事があります。これは蒸発線と呼ばれるもので陽性を示す線ではありません。妊娠検査薬に染み込んだ尿が蒸発する時に凝縮されて検査薬上に残り誤反応を引き起こしている状態です。市販されている検査薬の判定時間はほとんどが１０分以内ですから正確な判定のためには判定時間内の結果で判断しましょう。
色のある薄い線は？
検査の時期
通常の妊娠検査薬は生理予定日から１週間後です。でも妊娠超初期症状に似た症状があると早く検査してみたくなるものですよね。待ちきれずに検査してHCGホルモンの数値が低く薄い線になってしまっている場合があります。また規定通りに検査したつもりでも実際の排卵日とずれていて検査の時期が少し早かったという可能性もあります。
また、説明書通りの検査時期である場合では検査の前に大量の水分をとっていて尿が薄まっているためにHCGホルモンの濃度も薄くなっている場合があります。この時は、もう一度朝一番の尿で検査をしましょう。朝一番の尿は薄まっていないので正確な判定ができます。
通常の妊娠検査薬は妊娠４週～５週のHCGホルモンの量に反応するように作られています。それは生理が遅れて妊娠に気が付き４週～５週に検査薬を使う人がもっとも多いからです。HCGホルモンの量は妊娠１０週位にピークに達していて、その頃に検査薬を使うとHCGホルモンの量が多すぎて正確な判定がでない時があります。また双子などの多胎の場合もHCGホルモンの量が多くなるので正しい判定が出来ない場合もあります。
失敗しにくい使い方
まず説明書をよく読む事が大切です。正しい使用時期や検査時間など妊娠検査薬によって違いがありますから前にも使った事があるからと、面倒がらずに読んで下さいね。市販されている検査薬のほとんどは生理開始予定日の１週間後から使用可能となっています。それより早く使用すると尿中のHCGホルモンの量が少なく判定出来ないからです。判定の精度は９９％と高いですが間違った使用方法などで正確に判定出来ない事もあります。早期妊娠検査薬は生理開始予定日の前にも使う事が出来る海外製品もあり、国産品のチェックワンファストは生理開始予定日当日に使用が出来ます。
判定時間を過ぎても終了窓に線がでない時は尿の量が少なすぎたか多すぎたかの理由で正確な判定が出来なかったという事なので新しい検査薬で改めて検査しましょう。
フライング検査のリスク
フライング検査とは妊娠検査薬の使用時期である生理開始予定日から１週間後より前の時期に検査薬を使用することです。フライング検査が原因で検査薬の線が薄い可能性もあります。生理開始予定日を勘違いしていて１週間後に使用したつもりがフライング検査になっていた場合もあります。
フライング検査のリスクには化学流産があります。化学流産とは受精卵が子宮内膜に着床してもその状態が続かない事でフライング検査をしていなければ遅めの生理と思われているものです。一度は着床したのに妊娠が成立しなかった事でショックを受けてしまう人も多いですが、排卵していて着床したという事は今後、妊娠の可能性があるという事で、化学流産の場合はその後すぐに妊活できますから前向きに受け止めてストレスにならないようにしたいですね。
まとめ
妊娠検査薬を使用した時にでる薄い反応・薄い線について調べてみました。グレーの薄い線は蒸発線の可能性が高く妊娠している可能性も低いでしょう。色のついた薄い線は妊娠している可能性があります。３日～１週間後にもう一度検査をしてみる事をおすすめします。２度目の検査で陽性反応がでたら早めに産婦人科を受診して下さい。正常ではない妊娠の場合も陽性反応がでてしまうので産婦人科で正確な判断をしてもらいましょう。
