今年の自由研究は冷たくて美味しいアイス&シャーベットを作ってみませんか?考えただけでも楽しい自由研究になりそうですね!しかし、ただアイスを作るのでは自由研究になりません。そこで冷蔵庫を使用せずにアイスを作る実験に挑戦してみましょう!
冷蔵庫を使わないアイス作りに挑戦!
アイスを作るのに冷蔵庫を使わないなんて考えられないですよね。しかし「氷と塩だけで冷凍庫のような冷たさになる」この方法をかつてアラビア人がヨーローッパに伝え、シャーベットやアイスクリームの文化を作り出しました。氷と塩だけでアイスはできるのでしょうか?またどのくらい温度が下がるのでしょう。この時の氷と塩のようすも観察してみましょう。
アイス作りをしてみよう!~氷に塩をかけると温度が下がる仕組みを利用して~
★なぜ?塩が水の温度を下げるのか
氷は溶けて水になるとき、まわりの熱を奪います。塩は氷が溶けるのを速める性質があるので、氷に塩をかけると、どんどん溶けていきます。その時まわりの熱をたくさん奪うので温度は0℃よりも低くなります。さらに、塩は水に溶ける時に温度を低くするという性質もあります。氷が溶けて水になると、塩がこの水に溶け出すので、温度はさらに下がっていきます。
この理由から氷と塩を組み合わせると、簡単に温度を低くすることができるのです。食塩水はマイナス20℃くらいまでは凍りません。冷凍庫の空気の中で冷やすより、液体の中の方が熱が伝わりやすいので、あっという間にアイスクリームを作ることができるのです。
バニラアイスの作り方その1~ボウルと泡立て器を使ってアイスを作る方法~
★準備するもの
・卵1個
・牛乳(300ml)
・はし・砂糖(50g)
・バニラエッセンス
・食塩(250g)
・泡立て器
・氷(1kg)
・ボウル
・ステンレスのボウル(大)
・ステンレスの容器(カップなど)
・温度計
・計量カップ
★実験方法
①ボウルに卵の黄身だけを入れ、泡立て器でよくかき混ぜる
②①をかき混ぜながら、牛乳(300ml)を少しずつ加えていく
③砂糖50g、バニラエッセンスを数滴、食塩を少々加えて、さらにかき混ぜる
④③をステンレスの容器に半分くらい入れる
⑤大きなステンレスのボウルに、氷とボウルの3分の1くらいの水を入れる
⑥食塩250gを入れ、はしなどでよくかき混ぜる
⑦ボウルに④のステンレスの容器を入れ、はしで中身をよくかき混ぜる
⑧固まったら出来上がり!
参考になる自由研究テーマ・実験方法・まとめ方が見つかるかも知れません!
バニラアイスの作り方その2~アルミ缶とペットボトルを使ってアイスを作る方法~
・卵1個
・牛乳(150ml)
・生クリーム(70ml)
・砂糖(40g)
・食塩(100g)
・氷(400kg)
・アルミ缶
・ペットボトル(1.5L以上のもの)
・エアーパッキン(ない時はタオルと輪ゴム)
・ガムテープ
・カッター
・軍手(タオル)
・はかり
・大きめのボウル
・スプーン
★実験方法
①まずペットボトルを上から3分の1くらいのところで切ります
②アルミ缶に砂糖と卵黄を入れて口をしっかりとめて、10秒ほど振ります
③牛乳を加えて、口をしっかりしめて、また10秒ほど振り、さらに生クリームを加えて10秒ほど振ります
④ペットボトルの底に氷を入れて、塩を入れます
⑤さらに氷の上にアルミ缶を入れてそのまわりに氷と塩を交互に入れていきます
⑥ペットボトルの切り離した上下を合わせて、はずれないようにガムテープでしっかり固定します
⑦エアーパッキンをペットボトルにまきます。そして15分ほど振ったり、転がしたりします。※エアーパッキンがない時はタオルにゴムを巻いてもOK!
⑧アルミ缶を取り出して、振った時に音がするかを確認します。音がしなかったら、アイスができていることを確認して下さい。まだ音がする時はもう一度ペットボトルにもどして5分ほどふったり、転がしたりします(その時氷が溶けていたらその分の氷を加えます)※アルミ缶はとても冷たくなっているので、軍手やタオルを使ってさわって下さい
⑨中身を取り出したらできあがり!
ジュースでシャーベットを作ろう
★準備するもの
・果汁のジュース(200ml)
・スプーン
・氷(1kg)
・食塩(250ml)
・ボウル
・ステンレスのボウル(大)
・ステンレスの容器(カップなど)
・温度計
・計量カップ
★実験方法
①大きなステンレスのボウルに、氷とボウルの3分の1くらいの水を入れる
②食塩250gを入れ、はしなどでよくかき混ぜる
③ボウルにジュースを入れたステンレスの容器を入れ、はしで中身をよくかき混ぜる
④外側から徐々にジュースが固まり始めるので、スプーンでかき混ぜます
⑤かき混ぜているうちに全体が凍ってシャーベット状になったら完成!
※実験中の氷を入れたボウルは極端に温度が下がっているので、ボウルの外側を触る時は軍手などを使う方が安心です。軍手がない時はタオルなどを使っても大丈夫です。素手では触らないように注意しましょう。また出来上がったアイスはすぐに食べ切って下さい!
実験にあると便利なもの
自由研究のまとめ方
実験の内容を大きな紙1枚にまとめてみよう!
実験は張り切ってやったけどどのようにしてまとめたら良いのか悩んでいませんか?自由研究はまとめ方も大切です。自分の調べたこと実験したことを見る人にどのように伝えるかがポイントになってきます。まとめ方は色々ありますが、実験の場合は大きな1枚の紙にまとめると「研究の全体がひと目でわかる」「字や絵を大きく書けるので、工夫次第で印象的な見せ方ができる」「一度に多くの人に見てもらえることができる」などの良さがあります。
~まとめる時に大切な項目~
1、研究のきっかけ
なぜこの研究・実験をしようと思ったのかを書く
2、調べたいこと
この研究で何を調べたいのかを書く
3、予想
どんな結果になるか実験する前に予想したことを書く
4、準備したもの
実験のために使った道具や材料を書く
5、実験の方法
どのように実験をしたのか書く
6、実験結果
実験の結果を書く
7、わかったこと・反省したこと
実験結果からわかったことや考えたことを書く
8、参考にしたもの
参考にした本や図鑑があれば、題名と出版社名を書く
※実験をする時は、場面ごとの実験風景を写真に撮っておくと後でまとめる時に分かりやすく説明できますよ。
あとがき
冷蔵庫を使わずに食塩と氷だけでアイスクリームは作れましたか?氷は水になる時に、まわりから熱をうばい、食塩が水に溶けるときにもまたまわりから熱を奪う性質があります。氷と食塩、のそれぞれが熱をうばうことの相乗効果によって、温度が0℃以下に下がり、アイスクリームが固まるということですね。また、2つ以上の性質を混ぜて、低い温度を作るものを「寒剤(かんざい)」といいます。
実験が成功したら冷たくて美味しいアイスクリームを食べて、最後の仕上げを頑張って下さい!