自由研究には何をしようかと悩んでいませんか?理科の実験が大好きな子供さんなら「身近な果物を使って電気を起こしてみる!」なんてワクワクするのではないでしょうか。今回はレモンなどの果物を使った「レモン電池の作り方」のご紹介をしたいと思います。
レモン電池を作ってみよう!
身近な材料で、簡単に電池ができる!なんて感動しますよね、そんな自由研究なら興味をもって張り切って実験するのではないでしょうか。レモン電池作りの対象年齢は小学3年生からですが、中学生や高校生の自由研究としても人気のテーマになっています。
~レモン電池の研究キットを使って~
レモン電池の研究をするのにオススメなのが学研の自由研究おたすけキット「レモン電池を作ろう」です。キットの中には、金属板、メロディIC、導線、が揃っており、さらにガイドブックも入っているので、わざわざホームセンターに行く手間が省けます。またホームセンターなどでは、業務用の為か、バラでは売っていないので、「レモン電池」の為だけに使うのであれば、市販キットの購入がおすすめです。
自由研究おたすけキット レモン電池
準備するもの
★亜鉛板・・4枚
★銅板・・4枚
★メロディIC・・1個
★導線・・1個
・レモン・・2個
・紙コップ・・1個
・セロハンテープ
・はさみ
・乾電池
・バナナ・・1本、パイナップル・・半分、すいか・・4分の1、ニンジン・・1本、アボガド・・1個、玉ねぎ・・1個、レタス・・1個(全て揃える必要はありません。家にあるものでOKです)
★おたすけキットに入っているもの
参考になる自由研究テーマ・実験方法・まとめ方が見つかるかも知れません!
レモン電池の実験方法
※実験を始めるその前に!
レモン電池とはレモンの果実に亜鉛板と銅板を差し込んで作る簡易な電池になります。そのレモンから電気が起きているかをメロディICを使って証明します。実験が成功するとメロディICに電気が流れて、メロディが聞こえてくるというものです。まずは乾電池を使って正しいメロディを聞いてみましょう。
①まずは、メロディICの黒と赤のリード線をハサミを使って切り取ります。先端から2センチくらいのところでハサミで軽く挟んで導線を切らないようにリード線を抜いていきます。(リード線とは、導線を保護しているゴムのような物)
②単3形乾電池にリード線を付けます。赤い線は電池の+プラス側に、黒い線は電池の-マイナス側につなげます。正しいメロディをスピーカーから聞いて確認しましょう。この時に音が聞こえない場合は、乾電池の電気が弱いのか、メロディICが故障しているかもしれないので、新しい乾電池でもう一度確認してみましょう。
③メロディICの黒いリード線に亜鉛板またはアルミ板、赤いリード線に銅板をくくりつけます。ここの接続方法を間違ってしまうと音はなりません
④音を大きくするために、スピーカー部分を紙コップの底にセロハンテープで貼り付けます。
⑤キットの別の銅板と亜鉛板に、20cmに切った裸導線をつなぎます。半分に切った別々のレモンに、1本ずつ差し込みます。
⑥メロディICにつないだ銅板と亜鉛板をレモンに差し込みます。メロディICに電気が流れてメロディがスピーカーから聞こえればレモン電池の完成です
※銅板や亜鉛板と線のつなぎ方を間違えると、音は鳴りません。
どうして?レモンで電池が作れる仕組み
金属には酸(レモン果汁)に溶けやすいもの(亜鉛板)と、溶けにくい金属があります。この溶けやすさの違いが電気が発生する原因になります。
レモンにさした亜鉛板はレモン果汁に含まれるクエン酸などの酸に溶けやすく、溶けた時にマイナス(ー)の電気を帯びた電子を残す性質があります。その為、亜鉛が溶けると亜鉛板の中に多くの電子が残されることになり、亜鉛板に残されたマイナス(ー)の電子は黒いリード線を通り、メロディICに電気が流れ、銅板の方に流れていきます。この電子の移動が電気の流れとなり、電子オルゴールが鳴ったり、発光ダイオード(LED)が光ったりするのです。
レモン以外でも電池は作れるのか?
・レモン以外の果物・野菜でも電圧を調べてみました。ちなみにレモンは・・レモン2つを直列につないで調べたところ1.9Vでした。
果物:夏みかん・・0.97V、メロン・・0.89V、パイナップル・・0.85V、キウイ・・0.87V、スイカ・・0.95V、バナナ・・0.87V
野菜:トマト・・0.90V、ニンジン・・0.95V、キュウリ・・0,87V、たまねぎ・・0.90V、大根・・0.79V、にんにく・・0.86V、山芋・・0.92V、アボガド・・0.86V、レタス・・0.73V
レモン以外の果物・野菜からも電圧は確認されたが電圧の大きさに、酸っぱさや水分はあまり関係ないように考えられます。また電圧が突出して高いものや低いものはないということが分かりました。レモンや他の果物・野菜でも電流を確認することは出来ましたが、電圧が小さいので、実用にならないことも分かりました。
自由研究のまとめ方
実験結果をまとめる場合は1枚の大きな紙にまとめるのがポイント!
学校で用紙の指定や決められた用紙がある場合はそちらを使って下さい
1,タイトルを決める:自分の名前、実験日も忘れずに書く
2,このテーマを自由研究に選んだ理由:なぜこのテーマを選んだのか、きっかけは何かを書く
3,調べたいこと:実験、研究をして何を調べたいのかを書く
4,実験の予想:調べたいことを実験によってどのような結果になるかを実験する前に考えてみる
5,準備したもの:研究、実験に使った材料、道具、使ったもの
6,実験の方法:どのように実験をしたのかを書く※実験の様子をスケッチをしたり、写真にとっておくとまとめやすい
7,実験結果:実際にやってみた結果を正直に書く※成功、失敗、予想外、結果がでなかった、など実験、研究の結果は一つではないので、全てをスケッチや写真などで書く
8,実験しての感想・反省したこと:「難しかったところ」や、「工夫したところ」「おどろいたこと」「予想とはちがっていた」ことなど感じたことや考えたことを具体的に書く
9,参考にしたもの:調べた本の題名、出版社名など※ネット検索だけだったら、書かなくてもよい
注意事項
今回の実験に使った材料には、金属が溶けてついているので体に良くありません。お子さんが食べないように注意してください!また実験が終わったら必ず手をよく洗って下さい!
あとがき
「レモン電池作り」は電池の仕組みや原理を理解し研究するのに最適な自由研究だと思います。しかし、レモンや他の果物・野菜でも電流を確認することは出来ましたが、電圧が小さいので、実用にならないことも分かりましたね。身近な果物や野菜を実験のするのも素晴らしい内容の自由研究になりますが、実験の種類を増やすと時間もかかり、まとめるのが大変になってくるので、ジャンルの違うものを選んで実験するとレベルアップした研究になりますよ。また実験する時には写真をコマ目に撮っておくと、まとめやすくなり、また見る人にもわかりやすいです。