自由研究の数学のテーマを探しているあなたにおすすめを選んでみました。自由研究といえば科学の実験などを思い浮かべる人が多いと思うので数学のテーマを考えるのは難しいですね。数学は苦手なのに宿題だからやらなくては!という方には、本や歴史に関する数学のテーマもありますから参考にして下さいね。

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自由研究コンクールの受賞作品を参考にしよう

数学の自由研究の作品コンクールというものがあります。日常生活や数学の授業で感じた疑問を数学の力を活用して探求し気づいた事やわかった事をレポートにまとめて応募するものです。こちらのサイトでは過去の受賞作品が見られるので参考にするのもいいと思います。

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「球に近い」形を考える

過去に中学生の部で最優秀賞を取っているものに「球に近い」とはどういうことなのかを考える、というテーマで研究しているものがあります。研究方法は、身の回りにあるもので球に近いと思うもの(レモン・オレンジ・トマト・じゃがいも・たまねぎ・テニスボール)を集めて、3つの面が直角に交わる台を作り、いろいろな角度から縦・横・高さを計測します。球に近いほど数値が等しくなるはずなので計測した数値のばらつきが少ないほど球に近いと判断しています。

結果はテニスボールが一番球に近いが球ではないことがわかり、身近で集めたものの中ではオレンジが一番球に近い形であることがわかっています。調べたいものを切って、断面がどれだけ円に近い形かも調べたり、球の場合は平らな平面上ではまっすぐ転がるので木の板で挟まれた直線の通路の斜面を10回ころがして中央からのズレを計測しています。

実験中の写真や表とグラフを用いて研究結果をレポートでまとめています。球に近いかどうかを比べる方法はどこを調べても見つからないので自分の考えた方法で比べていて、最優秀賞をとっている作品はさすが違いうと感じました!何度も実験をしたり計測をするのは時間もかかり大変だっとと思います。参考に出来る部分がたくさんありますよ。

球に近いとはどういうことなのかを考える

黒田官兵衛の水攻めを自由研究に

数年前にテレビドラマになった黒田官兵衛をヒントにして有名な備中高松城の水攻めを研究しています。川からの水を引き込むだけで本当に城を水に沈める事が出来るのか?、水かさが徐々に増してきたら城兵は水に沈む前に逃げる事ができるのではないか?を歴史に関する雑誌に掲載されていた当時の地図などを頼りにシュミレーションしています。

研究方法は備中高松城があった地図で、どのように堤防を築けば水を溜める事が出来るかを調べて、近くを流れる足守川の水系と流域面積を調べて、どのくらいの量の水を高松城に引き込むことが出来るのかを調べています。この地方の年間降水量を調べ城を水没させるために必要な雨量と比較してこの作戦が現実的であったかどうかを検証し、ゲリラ豪雨や干ばつのような極端な気象条件でもこの作戦は成功出来るのかも研究しています。

当時の地図を調べて後ろは山で囲まれ前には川が流れているという外敵から守りやすい地形に建てられていた事が分かったので、どこを堰き止めたのかを推測し水没した領域を推測しています。当時の記録から足守川の水を引き入れていた、というのがわかっているので足守川の水量を合理式(ラショナル法)という方法で計算しています。計算の結果は、当時の降水量が平年並みであったとしたら川からの水量のみで備中高松城を1m浸水させるのに6日以上必要であることかわかり、6日の猶予があれば城兵が何らかの対策をするか、逃走していると思われるのでこの「水没作戦」は最良のタイミングで決行されたものであったとわかっています。集中豪雨であった場合は9時間ほどで水没させられる事も計算で求められていたり、数年前に広島で発生した豪雨であれば0,4時間で水没してことも計算しています。

歴史の検証は難しいと実感しながらもより詳細な条件も考慮してシュミレーションの精度をあげて計算してみたいと感想が書かれています。当時の文献でわかる事には限りがあるので大変だったでしょうが自分の興味のある事であれば調べてみたいと思う気持ちも大きく、楽しく自由研究が出来るのでないでしょうか。

黒田官兵衛の水攻めを徹底検証!

本好きにおすすめ!計量文献学の研究

計量文献学とは文献の特徴を数値化し、統計学的手法を用いて文献の分析や比較を行う方法で、文体に注目して計量文体学と呼ばれる事もあります。文献の著者が同じなのか、いつ頃に書かれたものなのか、思想とムンタ糸の慣性の解析等を目的としていて、聖書の著者問題など検討されています。この自由研究をした人は学校での読書の時間に読みやすい本と読みにくい本があることに気が付き、計量文献学を使って自分にとって読みやすい本とは何かが分析できるのではないかと思った事を研究の動機としてあげています。

研究方法は、まず自分の文章を分析しています。4種類の文章から、それぞれ5文を任意で選びその品詞の使用率を求めています。品詞分けはインターネットの品詞分解ソフトを利用していて表にまとめています。結果は書いた年代や性質の違う文章にもかかわらず、似たような数値が出た事に驚いています。

次に、読みやすい文章と読みにくい文章について比べています。図書館で任意に選んだ本の中から読みやすい本、読みにくい本をそれぞれ4冊ずつ選びその他に学校から配布された本の2冊を加え合計10冊を対象としてそれぞれの本から任意の3文を選び出し品詞分解ソフトを使い品詞の使用率を調べて表とグラフに表しています。結果は読みやすいと感じている本は自分が書いた文章と似たような構成であることがわかりました。

最後にデータ数の少なさや分析を広げれば良かったなど反省点をあげていますが、人の感情である「読みやすさ」「読みにくさ」を数値で表していて面白い自由研究になっていると思います。数学は苦手だけれど本は大好き!という方にはおすすめのテーマですね。

算数・数学の自由研究 過去の受賞作品

参考になる自由研究テーマ・実験方法・まとめ方が見つかるかも知れません!

日本の数学の歴史「和算」を研究

和算とは江戸時代に日本で独自に発達した数学の事です。日本の数学は奈良時代に遣隋使・遣唐使として派遣された人たちが中国から持ち帰り伝えられました。江戸時代以前の数学については、残っている史料が少ないのでよく分かっていないようです。そろばんが日本に伝来し江戸時代の日本の数学の歴史は始まります。当時としては非常に簡便な計算道具であったそろばんは瞬く間に中国で普及し日本に伝来しました。

和算家として著名な関孝和(せきたかかず・せきこうわ)について調べてみるのもいいと思います。関孝和の養子である関新七郎久之が重追放になり家が断絶してしまったので、その生涯はあまり知られていませんが、江戸時代に「算聖」と呼ばれ1681年頃には「正131072角形を使って円周率を少数第11位まで算出した」と言われています。筆算による代数の計算法を発明し和算が発展する基礎を作りました。日本数学会という団体には、数学の研究業績以外の功績によって数学の発展に寄与し、それを通して学術文化の向上に顕著な功績をした個人および団体に対して贈られる「関孝和賞」という賞もあります。

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バーコードについて調べてみよう

皆さんの身近にあるバーコードの仕組みはどうなっているのでしょう。バーコードは細いバー・太いばー・スペースの組み合わせで出来ています。スーパーやコンビニなどで見かけるバーコードはJANコードと呼ばれPOSSシステムで活用されています。POSSシステムとは商品名・価格・数量・日時などの販売実績情報を把握しやすく、購入された商品のJANコードを読み取ることで売上の金銭管理や商品の在庫管理を行うことができるシステムです。最初の2桁は国を表しています。日本を表す数字は「49」「45」でイギリスは「50」、ドイツは「40~44」などとなっています。次の数字は商品メーカーコードでどこのメーカーが作っているかを表しています。その次は商品アイテムコードで商品名を表します。最後はモジュラチェックキャラクタといいバーコードに読み取りチェックしてもらうための数字です。

バーコードのいろいろな質問に答えているサイトがありました。始めてバーコードを付けた会社はどこか?や、日本ではいつから使うようになったのか等の質問に答えていて分かりやすいと思います。

あれこれ質問バーコード

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確率や統計について調べてみよう

じゃんけんに勝つ統計

コインの表が出る確率は2分の1、サイコロの目の確率は6分の1ですね。じゃんけんの手のそれぞれの確率は3分の1になると思いますよね。それが見方を変えると3分の1ではなくなるという統計の自由研究です。725人の人にじゃんけんをしてもらい11567回のじゃんけんデータを取った結果、グーが4054回、チョキが3664回、パーが3849回となりグーが最も多く、チョキが少ないのでパーが有利となりました。また、続けてじゃんけんを行う場合同じ手を続けて出した割合は3分の1よりも低いという事がわかったので、あいこの場合は相手は違う手を出してくる可能性が高いということになります。

知り合いを3人たどれば日本国民の過半数をこえる!

はじめてあった人と共通の友人がいた!という経験がある人は多いと思います。でもこれ実はそこまで偶然というわけでもなさそうなんです。まず、Aさんに3人の知り合いがいたとします。さらにそれぞれに3人の知り合い、またそれぞれに3人の知り合いが・・・と計算し、一人の人が子供の頃から大人になるまでに知り合いになる人の人数を500人として計算すると、「知り合い」の「知り合い」の「知り合い」までで1億2500万人でほぼ日本の人口と同じ人数になるという計算になります。このように概算を使って考えてみると偶然と思っていた事もいつもと違った見方が出来ますね。

他にもおもしろい数学の豆知識がでているサイトです自由研究のテーマ選びの参考になりそうですよ。

中学数学おもしろ豆知識

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まとめ

自由研究の数学のテーマを調べてみました。数学を自由に研究!なんて突然いわれて戸惑っている人も多いと思います。身近なところからテーマを選ぶとレポートもまとめやすくなると思うので、ポイントは身近な疑問ですね。じゃんけんの統計や知り合いの知り合いの知り合い!なんて楽しいテーマだと思いませんか?歴史上の出来事の備中高松城の水攻めも面白そうです。数学は苦手だけれど歴史は好き!という人はこのようなテーマも楽しいですね。参考にして自由研究頑張って下さいね。

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