インフルエンザの感染力の強さは恐怖ですね。もし家族がインフルエンザにかかってしまった場合、他の家族には絶対感染させたくないですよね。きちんとした知識や予防対策を徹底することで、強力なインフルエンザウイルスでも防ぐことは可能です。今回はインフルエンザに家族が感染した時の感染拡大の予防対策についてご紹介します。
インフルエンザをもらわない!うつさない!ために知っておきたいこと
インフルエンザウイルスはとても感染力が強いと言われていますが、弱点を知ればうつさないようにすることは難しくありません。
インフルエンザウイルスの感染予防法 | |
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うがい・手洗い | ・外から帰ってきたら必ずうがいと手洗いを徹底 ・普通の石鹸で洗えばきれいに除菌することができます |
マスク | ・潜伏期間の疑いがあるなら、家の中でも着用 ・顔の大きさにフィットしたものを使用 |
人混みを避ける | 人混みの中にはインフルエンザウイルスを持ったヒトがいるかもしれません 感染する確率が高くなるので、人の多い場所への外出を控えます |
換気する・空気清浄機を使う | ・向かい合ってる窓をどちらも開ける事で、 風が部屋の中を通り抜けるので、1,2時間に1度換気すると効果的 ・また感染した人が部屋にいる場合、その人の咳やくしゃみから出たウイルスが 部屋の中を漂っていることになるので、早めの換気が大切 |
室内の温度・湿度の管理 | ウイルスは低い温度で乾燥していると活性化するので、 部屋の温度は「20℃」前後、湿度は「50%」程度を保つように管理を徹底する |
バランスの良い食事・十分な睡眠 | 免疫力を高めるためには、栄養と睡眠が大切 |
インフルエンザの感染経路
家庭内感染を防ぐには、インフルエンザの感染経路をよく理解し、その対策をすることが大切です。インフルエンザの主な感染経路は「飛沫感染」と「接触感染」「空気感染」の3種類。
・飛沫感染
感染者からの咳、くしゃみ、会話などからウイルスを含んだ飛沫が飛び散り、健康な人が口や鼻から吸い込むことによってウイルスが体内に入ることで増殖して発症してしまうこと
・接触感染
感染者のウイルスのついた手でドアノブや手すり、電気のスイッチなどに触れ、その同じ箇所を別の人が触れることで間接的にウイルスに感染すること
・空気感染
感染者が咳やくしゃみをした場合、空気中にウイルスだけ残る場合もあります。その空気を吸い込むことによって感染すること
※感染経路には、感染者の唾液や鼻水にウイルスが含まれており、その唾液や鼻水が感染源になっていることがわかります。
インフルエンザの潜伏期間と初期症状
インフルエンザの潜伏期間は基本的には1~3日間ですが、長い場合には7日間の場合もあります。この潜伏期間に自分では気付かないうちに周りの人にうつしてしまう事もあります。
もしインフルエンザを疑われる症状があった場合「38℃以上の急な発熱・体の節々の痛み・倦怠感・咳、くしゃみ、鼻水」風邪の症状と似ているので区別がつきにくいですが、風邪とインフルエンザの違いで一番分かりやすいのは「急な発熱」。周りにインフルエンザにかかった人がいて、急激に38℃以上の高熱が出たら、インフルエンザを疑ってもよいでしょう。
家族間での感染拡大を防ぐには
インフルエンザへの対策を心掛けていても、自分や家族が掛かってしまった場合、家族間での感染拡大は防ぎたいですよね。特に小さいお子さんや、高齢の方は免疫力が弱いのでインフルエンザに感染すると重症化しやすいため注意が必要です。
・感染者を隔離する(部屋を個室にする)
インフルエンザは主に「飛沫感染」で拡大します。出来る限り接触を避け「接触感染」「空気感染」への予防対策も大切になります。
・マスクの着用
感染者は、部屋から出る場合や他の家族と接触する場合、必ずマスクを着用して下さい。特にお風呂や、トイレに行く際にも注意が必要です。
マスクの着用は外部からのウイルスの侵入を防ぐよりも、感染者が他の人にうつさないようにする効果の方が高いことが分かっています。※他の家族、特に看病する人は「マスクの着用」は必須です!
・空気清浄機を使う(こまめに換気をする)
咳やくしゃみと共に飛散した唾液や鼻水が、漂っているので窓を開けて換気をするのも良いですが、部屋が冷えてしまい寒くなるので空気清浄機があれば常に空気をきれいにしてくれるので、便利です。
・部屋に加湿器などの設置
インフルエンザウイルスは乾燥した環境をとても好みます。しかし、湿度が50%を超えると急激に弱くなります。また室内をあたたかくして加湿するとウイルスは死滅します。加湿器がない場合でも、部屋に霧吹きでこまめに水分をまいたり、濡れたタオルを干しておいたり、水を入れたコップや容器を置いておいたりして、部屋の湿度をなるべく50%前後に保つようにしましょう。
※家族内に感染者がいる場合、濡れタオルを部屋のあちこちで振り回す事で、空気中に浮遊しているウイルスが、タオルにくっつくので、かなりのウイルスが減らせるそうです。後は水でタオルを洗い流すだけでOKです。
・部屋や衣類の清潔を心掛ける
感染者の衣類や布団はくしゃみや咳、鼻水などが付着しやすいので、家族が触れないように気を付けます。しかし、インフルエンザウイルスは、日光や洗剤にとても弱いので、洗濯機で普通に洗って干したらきれいになります。また感染者が使用した鼻紙や嘔吐して汚した物は素手で触らないようにします。体内からのウイルスが多く付いているので、使い捨てタイプのゴム手袋をして捨てて下さい。
※感染者が「手」で触れた場所が「接触感染」になります。手すりやドアノブ、電灯のスイッチ、冷蔵庫のドアノブなど見落としがちですが、感染しやすいので特に注意しましょう。
・免疫力を高める食事と生活
免疫力が高まれば、それだけでインフルエンザにかかる可能性が低下します。インフルエンザにかからない人、かかってもすぐに治る人は免疫力の高い人です。この免疫力は、毎日の「バランスの良い食事」と「十分な休養と睡眠」が大切になってきます。
インフルエンザの弱点
インフルエンザウイルスの生存率を調査した実験結果があります。実験装置内にインフルエンザウイルスを浮遊させて、それぞれの温度と湿度を一定に保って6時間後の生存率を調べた結果以下のような結果になりした。温度32℃、湿度50%の場合、生存率0%でウイルスが死滅しているのが分かります。冬でも室内は20℃以上にすることができますよね。その上でしっかりと加湿すれば、インフルエンザウイルスは死滅してしまうのです。
温度 | 21℃~24℃ | 21℃~24℃ | 7℃~8℃ | 32℃ |
---|---|---|---|---|
湿度 | 50% | 20% | 50% | 50% |
生存率 | 3%~5% | 60% | 35%~42% | 0% |
まとめ
インフルエンザを家族にうつさないために大切なことは『基本的な予防法・生活環境の徹底管理・免疫力を高める生活』この3つの対策が大切になります。もし家族がインフルエンザにかかってしまったら、まずは
①病院に行き抗インフルエンザのウイルス薬の服用を開始する(早めに治療すればウイルス排出量も減少し家族にうつすリスクが低くなる)
②家族みんなでマスクを付ける
③感染者を隔離する
④モノは共有しない(トイレや洗面所のタオルの共有もしない)
⑤使用済みティッシュはフタ付きのゴミ箱へ
⑥こまめな手洗い、うがい(家の中でも食事の前やトイレの後など)
⑦換気・加湿・空気清浄機の使用
以上のことを徹底してみて下さい。家族感染を防ぐ対策法は基本的な事ばかりです。しかし簡単なことですが24時間徹底するのはなかなか難しいものです。感染者も家族もそれぞれが注意することが大切です。
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