インフルエンザと風邪の症状は何が違う？見分け方ってあるの？

インフルエンザウイルスは風邪の症状と似た症状が多いため、インフルエンザウイルスに感染していても風邪と勘違いしてしまい、治療が遅れ重症化するケースもあります。インフルエンザの特効薬として抗インフルエンザウイルス薬がありますが、効果的に使用するには、適切なタイミングでの受診と治療が大切です。今回はインフルエンザウイルスと風邪の症状の違い、見分け方について調べてみました。

インフルエンザと風邪の症状について

インフルエンザは学校保健安全法に定められている感染症です。インフルエンザに感染したことが分かった時は、規定に定められたとおりに学校や幼稚園・保育園を休まなくてはなりません。しかし、インフルエンザの症状は風邪の症状とよく似ているので医療機関に行くか判断する時には迷ってしまいますよね。インフルエンザと風邪の症状の違いを見極めるには初期症状の違いが大切なポイントになります。

インフルエンザの症状

インフルエンザウイルスは、それぞれA型、B型、C型に分けられます。症状も型により少しずつ違っていますが、インフルエンザの主な症状の特徴は、ウイルスに感染すると潜伏期間が1~3日あり、その後発症した際には、38度以上の突然の高熱に襲われます。この「突然の発熱」を引き起こし、全身の倦怠感、悪寒、食欲不振などの全身症状が初期症状として現れます。
二次症状として、鼻水や咳、喉の痛みなどの呼吸器の症状が現れ、関節の痛みや吐き気などの消化器の症状が現れます。
インフルエンザを発症してから約10日前後で回復します。

風邪の症状

風邪の一般的な症状は、まず鼻水や、咳、喉の痛み、微熱などが出始め、具合が悪くなると、少しずつ熱が上がっていきます。発症後の経過がゆるやかで、インフルエンザほどの強い全身症状は見られません。喉、鼻、くしゃみなど、顔付近から症状が出始めるのが風邪の症状の特徴です。

インフルエンザと風邪の違い

インフルエンザは季節性で12月~3月に流行します。インフルエンザウイルスが活動しやすい環境が、気温が20度前後、湿度が20%以下とういう、ちょうど寒い時期のため冬になると流行り始めるのです。
風邪ウイルスは、原因ウイルスが200種類以上もあり、その中でもアデノウイルス、ライノウイルス、コロナウイルス、RSウイルスなどが有名です。多種多様なウイルスなので、発症する季節や症状が出る部位なども違います。また、同じウイルスだと思っていても、いくつも型があるので、一度免疫が出来ても、それとは違う型のウイルスに感染し、風邪を繰り返します。

初期症状でインフルエンザを見分ける

インフルエンザ・風邪それぞれの初期症状の違いがポイントになります。

【インフルエンザの初期症状】

・急な発熱（38度以上の高熱）

・全身の倦怠感（悪寒・関節痛・筋肉痛）が突然現れる

【風邪の初期症状】

・くしゃみ、鼻水、喉の痛みなどの局部的な症状がゆるやかに進行する

上記のようにインフルエンザと風邪では初期症状が全く違います！

周囲でインフルエンザが流行していて、くしゃみ、鼻水など風邪のような症状がなく、突然の悪寒、全体の倦怠感、そして高熱が出た。などの症状が現れている場合には、インフルエンザに感染している、または潜伏期間の可能性を疑って下さい。症状が悪化する前に早めに医療機関を受診しましょう。

まとめ

風邪とインフルエンザの見分け方は、初期症状がポイントになります。しかし上記に書かれた症状と異なる症状の場合もありますので注意して下さい。37度前半の微熱が持続している人でもインフルエンザが検出される場合があります。また、39度の発熱が持続していてもインフルエンザが検出されないこともあります。診断は100％ではありません。場合によっては偽陽性、偽陰性が出ることもあり得ます。免疫力の個人差やシーズンの特徴などにより、インフルエンザの症状には違いがでてきます。一般に知られている症状が必ず現れるとは限らないので、少しでも不安な症状がある場合は医療機関を受診することをおすすめします。

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