熱がでなくてもインフルエンザかも？｜その理由とは？

毎年12月～3月の寒い時期になって流行するインフルエンザ。インフルエンザの特有の症状といえば、急な38℃以上の高熱ですよね。しかし、状況によってその高熱がでない人もいます。

熱がでないまたは微熱程度であれば、風邪だと思ってしまい病院にいかずに放置し症状が悪化してしまったり、周囲にインフルエンザをうつしてしまうリスクがあります。今回は、インフルエンザに感染しても熱がでない理由や、熱がでないインフルエンザの見分け方について紹介します。

インフルエンザなのに熱がでない理由とは？

１．予防接種を受けていた

インフルエンザワクチンの予防接種は、感染しても発症を防ぐ効果や、発症しても症状の重症化を防ぐ効果はありますが、インフルエンザの感染を完全に防ぐ訳ではありません。感染しても症状が軽い場合に熱がでないことがあります。ワクチン接種の効果により、症状が軽くなっているだけですので、全身症状がある場合は病院で診察を受けるようにしましょう。

２．風邪薬を飲んでいた

インフルエンザは風邪の初期症状のように鼻水やのどの痛み、咳などの症状が現れることが多い為、風邪と思って風邪薬を飲んでしまうことがあります。市販されている風邪薬には解熱鎮痛剤が含まれている為、痛みを抑え熱を下げる効果があります。その為、風邪薬が効いている間は熱がでないのです。

３．インフルエンザB型に感染している

インフルエンザにはA型とB型とC型とありますが、流行するのはA型とB型です。A型は38℃以上の高熱を伴うことが多いのですが、B型は熱が出ても37℃～38℃程度にとどまることが多いようです。B型は昔はA型が流行した後の2月以降から流行することが多かったようですが、近年はA型とほとんど同時期に流行しているようです。インフルエンザB型にかかった際には下痢や吐き気など消化器系の症状が強くでやすく、倦怠感や筋肉痛などの全身症状もあります。

４．高齢者である

健康な身体の場合、風邪やインフルエンザにかかると発熱しますが、高齢者の場合は発熱が弱い場合があります。

発熱は、病原体から身を守る為の生体防御機能になります。発熱することにより、ウイルスや菌の増殖を抑えることができ、ウイルスや菌と戦う白血球の働きが活発になり免疫機能が高めることができます。発熱することにより身体はウイルスと有利に戦えるのですから、発熱の機能が弱い高齢者の場合、ウイルスの増殖が抑えられず、重症化し肺炎を引き起こしてしまう可能性があります。

高齢者の場合は熱がなくても、いつもと違って元気が無かったり、口数が少なくなったり、全身の関節痛や倦怠感を訴えることがあったら早めに病院に連れて行くようにしましょう。

熱がでないインフルエンザの見分け方

熱がでなくても風邪と違って全身症状が現れることがあります。以下のような症状がある場合、インフルエンザに感染している可能性が高いです。

関節痛、筋肉痛、身体のだるさ、頭痛、のどの痛み、咳、鼻詰まりや鼻水、寒気、悪寒、脈が早い、症状が2、3日続いている

また、インフルエンザの潜伏期間（感染しているが症状が現れるまでの期間）は1日～3日ですので、この数日間以内にインフルエンザ患者と接触している可能性が疑わられる場合は、感染を疑っても良いでしょう。

熱がでないインフルエンザでも学校や仕事を休まないといけない？

熱がないからといっても、頭痛や悪寒、関節痛やだるさ、筋肉痛などの全身症状があり、数日前に患者と接触し感染が疑われるような場合は外出を控え、感染拡大を防ぐ為に完治するまで安静にしましょう。

小学校や中学校などに通うお子様の場合、インフルエンザを発症したら発症した後5日を経過し、解熱した後2日を経過するまでは学校は休むことが学校保健安全施行規則により定められています。熱がでていない場合でもウイルスを排出している可能性が有るため、発症後5日間は休ませる方が良いでしょう。

社会人については決まりは無いため、出勤停止になるのかどうか自分の勤める会社に確認してみましょう。

まとめ

熱がでなくてもインフルエンザに感染している可能性があります。インフルエンザは風邪と似た症状が現れることが多く、見分けがつきにくいのですが、倦怠感や関節痛や筋肉痛、脈が早くなるなどの全身症状が現れることが特徴的です。熱がでないからといって放っておくと最悪肺炎になってしまったり、治癒せずに症状が長引いてしまうこともあります。また、周囲の人にうつしてしまう可能性もあります。

インフルエンザかも？と思ったら病院に行き診察を受けましょう。そして医師の診断に従い、完治するまで安静にしましょう。

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