インフルエンザを予防するにはワクチンを接種するのが一番と言われていますが、接種した後どの程度の効果があるのか、効果はどのくらい持続するものなのか等はあまり知られていないと思います。重篤な副作用のニュースなどもあまり聞きませんが予防接種には副作用がつきものですから子供に接種させる時には不安になりますよね。今回はインフルエンザの予防接種について色々調べてみました。

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インフルエンザワクチンとは

日本で使われているインフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」というものでウイルスを薬品などで殺して毒性をなくして免疫をつけるために必要な成分を取り出してワクチンを作っているので安全性は高いと言われています。インフルエンザのワクチンは毎年どんなタイプが流行するかを専門家が予測して決定していて、A型インフルエンザから2タイプとB型インフルエンザの山形系から1タイプ、ビクトリア系から1タイプの合計4タイプが混合されたワクチンが作られています。

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インフルエンザワクチンの有効率

インフルエンザワクチンは流行を予測して作られるので予想が外れた時には効果が低くなりますが健康な成人では約60%程度、発症を防ぐ効果があると考えられています。これは「予防接種を受けた100人の人が60人発症しなかった」という意味ではありません。

例えば予防接種を受けた100人のAグループと受けなかった100人のBグループがあるとします。Aグループは20人インフルエンザに感染して、Bグループは50人感染したとします。Aグループも予防接種を受けていなければ50人が感染したと考えられるところ20人におさえられた事になり、60%の低減効果があったと考えられる、という事です。

予防効果がある期間は

インフルエンザワクチンを接種してから体に抗体ができるまでには約2週間程度かかると言われています。だいたい12月頃からインフルエンザの感染者がでてくるので遅くても12月の初めには接種を終えていた方がいいでしょう。

インフルエンザのワクチンは生後6ヶ月から接種することができますが1歳以上とする場合もあります。生後6ヶ月~13歳未満の子供は免疫がつきにくいのと3歳未満では1回に接種できる量も少ないので2~4週間の間をあけて2回の接種が必要なので10月、11月には一回目を接種しなければなりません。

接種後2週間程度経過して抗体ができて効果が現れてからは1ヶ月後に効果のピークがあり3ヶ月後から効果が下がり始めますが約5ヶ月程度は効果が持続するとされています。

予防接種の副作用

インフルエンザの副作用は軽度のものであれば10%~20%の人にみられると言われています。軽度なものは一般的に2、3日でおさまります。アナフィラキシー症状のような重篤な副作用がみられるのはまれです。このような副作用が出るのは接種後30分以内の場合が多いのでその間はすぐに医師と連絡がとれる状態にしておきましょう。

接種から数日後に発熱したりする事もあります。心配な時は早めに病院を受診しましょう。このような発熱も1週間程度でおさまる事が多いので接種から1週間以上がすぎたら副作用は無かったと判断してもいいようです。

・注射した所が赤くなる
・腫れる
・痛みがある
・発熱
・関節痛
・下痢
・アナフィラキシー症状(じんましん・呼吸困難等)
・ギラン・バレー症候群

アレルギーがある時は

インフルエンザワクチンを製造する時には鶏卵由来の成分を使っています。しかし現在作られているワクチンは高度な精製なのでごく微量しか残っていないので重度の卵アレルギーでなければ接種可能と判断される時もあるようです。とはいえアレルギーを持っているのであれば心配になりますよね。そのような場合には「皮内テスト」というものがあります。「皮内テスト」とはインフルエンザワクチンの1/100を打ち反応をみるものです。皮内テストを実施していない病院もあるので事前に問い合わせたり、かかりつけの医師に相談してから予防接種を受けるか判断しましょう。

予防接種は午前中がいい

インフルエンザの予防接種に関係しているT細胞の活動は午前中に活発になるので予防接種も午前中に受けうほうが効果的だという報告がアメリカでされています。大阪大学でもマウスを使った実験で「交感神経の活動性が高く免疫応答が強く起こる時間帯を選んでワクチンを接種すればより高い効果が得られる」と発表していて人間では午前中に交感神経の活動性がピークを迎えるのでより高く安定した効果が期待されるとしています。イギリスのバーミンガム大学では高齢者での実験をしていて午前中の接種の方が抗体が大きく増えたと報告しています。

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まとめ

インフルエンザの予防接種の効果や持続期間、副作用などについて調べてみました。予防接種の副作用というと数年前から問題になっている子宮頸がんワクチンの副作用で辛い思いをしている子供達の報道を思い出します。インフルエンザの予防接種にも副作用はありますから受ける受けないはワクチンの有効性とリスクをよく考えて判断しなければいけないですね。

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