昔、よく祖母から「風邪を引いたらお風呂に入ったらいけんよ~。」「予防接種した後はお風呂はやめときね~。」と言われていました。当時は何も考えずに言われるがままにしていましたが、自分が親になり、子どもの予防接種に行った際に医師から「体調に変わりなければお風呂は入っていいですよ。」と言われ「えっ、いいんですか!?」と思わず聞き返したことがありました。

昔と今では住居環境や生活習慣も変わっているので、注意する事柄も色々変化しているようです。そこで今回、予防接種後の入浴について調べてみました。

スポンサーリンク

インフルエンザ予防接種後のお風呂、昔はNG?

日本の昔の住居環境はお風呂が五右衛門風呂だったり、銭湯に行ったりする習慣でした。そのため、特に冬場の銭湯は、熱いお風呂に入った後、寒い夜道を歩くので、温度差が激しく、体調を崩しやすい状況でした。また、風邪気味のときに銭湯を往復すると、湯冷めして体調を悪化させる恐れがあったため”風邪を引いたらお風呂に入ってはいけない”と言われていました。

また、銭湯や公衆浴場は不特定多数の人が入るので、接種部位に細菌が入る恐れや、感染症など衛生面に心配があったため”予防接種後はお風呂に入ってはいけない”と言われていました。予防接種して体が疲れているときに、お風呂に入り、注射した部位から何らかの細菌が入り込み、逆に体調を悪くしてしまっては元も子もないと考えられていたのかもしれないですね。

このように、少し前まで予防接種後はお風呂に入ってはいけないと言われていたのは、当時の住居環境や生活習慣がそのまま言い伝えられていたため、と考えられます。

スポンサーリンク

インフルエンザ予防接種後のお風呂、今はOK?

現代は、住居環境や生活習慣も昔と変わり、各家庭のお風呂も抗菌されているものもあり、昔に比べると随分衛生的になりました。予防接種後の入浴は特に問題はありません。インフルエンザ予防接種後は以下の点に注意して入浴しましょう。

接種後1時間以内は入らない

じんましんなどのアナフィラキシー反応は接種後30分以内に現れることが多いです。そのため接種後20分程は待合室に待機するように言われ、腫れ具合や副反応を確認したり再度診察をしたりすることもあります。副反応に気を付けて接種後1時間以内は入浴せずに体調をよく観察しましょう。熱やめまいなど少しでも異変を感じたときは入浴は控え安静に過ごしましょう。

長風呂はしない

長風呂は体力を消耗します。予防接種はインフルエンザウィルスを体内に入れることでウィルスに対する免疫を付けます。そのためワクチン接種後の体は自分では気が付かなくても、とても疲労しています。長風呂をすると体力が奪われ、免疫力が落ち、抗体が出来にくくなります少しぬる目のお湯に浸かり、いつもより短めに上がりましょう。

接種当日だけは体の負担にならないようにシャワーで汗を洗い流す程度にしてもいいですね。

接種部を強くこすらない

インフルエンザの一般的に見られる副反応に接種部位が赤く腫れる、かゆみが出る、しこりが出来る、熱を持つなどの局所症状がありますが、かゆいからといって接種部位をゴシゴシこするのは避けましょう。余計に悪化したり細菌が入ったりする恐れがあります。また、強くこすって刺激を与えると皮下出血を起こす可能性があるので、優しく洗い流す程度にしましょう。

体調が悪い時は控える

インフルエンザの予防接種の一般的な副反応には局所症状の他に全身症状があります。全身症状としては発熱、頭痛、悪寒、全身のだるさなどの症状で、通常2~3日でおさまります。

局所症状が現れても通常通り入浴できますが、熱が出た場合はアナフィラキシー反応が出ていますので、悪化させないためにも入浴は控えたほうが良さそうです。熱が続く場合や体調に異変を感じたらすぐに病院で見てもらいましょう。

副反応で当日入れなくなる場合もあるので、予防接種前日はお風呂に入り、体を清潔にしておきましょう。

スポンサーリンク

保護用のガーゼをはがすタイミングは?

注射した後に貼る、保護用の絆創膏やガーゼって、いつ剥がしていますか?お風呂に入るとふやけて自然に剥がれるので、お風呂で剥がす…という方も多いのではないでしょうか。

うちの娘は敏感肌でかぶれやすいので、剥がすタイミングが気になり、小児科で聞いてみました。返答は「家に帰ったらはがしていいですよ~。」でした。基本的に注射を打った後、血が止まっていればはがしてOKだそうです。子どもの皮膚の修正回復スピードはとても早いので、注射の針穴もすぐに塞がってしまうそうです。

小児科では写真のようにガーゼタイプのものが使われていますが、病院によっては四角い絆創膏タイプのものを使用しているところもあるので、お肌の弱い方は事前に絆創膏ではなくガーゼタイプのものにして下さいと伝えておくと良さそうです。

絆創膏を簡単に優しくはがせる方法

ケガなどで絆創膏を貼っていると剥がす時に痛くて子供たちも剥がすのを嫌がりますよね。そんなときはオイルでスルリと剥がしてあげましょう!ベビーオイル、ワセリン、馬油などを絆創膏の付近に優しく塗ると剥がしやすくなります。絆創膏の跡もゴシゴシこすることなく、優しくきれいに取れますよ。是非試してみて下さいね!

スポンサーリンク

まとめ

予防接種後のお風呂の入り方についてまとめました。昔「風邪を引いたら入ったらいけない、予防接種したときには入ったらいけない。」と言われていた理由が分かりました。予防接種は、ただ「受けとけば安心」というものではありません。受ける際には様々な注意事項があります。

一つ一つに大切な理由がありますので、説明書をよく読んで注意事項を守り体調を万全にして受けるようにしましょう。

スポンサーリンク

インフルエンザに関する記事一覧

インフルエンザに関連する記事一覧
インフルエンザの種類・特徴に関する情報
インフルエンザの症状に関する情報
インフルエンザの潜伏期間に関する情報
インフルエンザの流行時期に関する情報
インフルエンザの予防接種に関する情報
インフルエンザの予防・対策に関する情報
インフルエンザの検査に関する情報
インフルエンザの出勤・出席停止に関する情報
インフルエンザの薬に関する情報