インフルエンザで高熱の他に、頭痛や関節痛が辛かったという経験をされた方も多いと思います。私も昨年インフルエンザに感染した際はふしぶしの痛みと頭痛が辛くて、居ても立ってもいられない状況でした。とにかく病院から処方された解熱鎮痛剤を飲んで横になって休むしかありませんでした。しかし、むやみに鎮痛剤を服用するのはインフルエンザ脳炎・脳症、ライ症候群を引き起こす危険性があるので注意が必要です。

今回、インフルエンザの頭痛で眠れないときの対処法をまとめました。痛すぎて眠れない時に参考にしてみて下さい。

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インフルエンザで頭痛が起こるのはなぜ?

インフルエンザに感染すると、ウィルスの侵入を伝達したり増殖を抑えたりするために体内で「プロスタグランジン」という物質が分泌されます。これは、体温を上げたり、血管を広げたりしてウィルスを撃退しようとするためのものですが、急激に血流が良くなるので、その影響で頭痛や関節痛が現れると言われています。

プロスタグランジンは発熱や痛みを起こす作用があるので、風邪のときと違ってズキズキとした痛みを感じやすくなります。一般的に初期症状として現れやすく、熱が下がると痛みも落ち着きますが、稀に1週間以上頭痛が続く人もいます。

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頭痛が辛くて眠れないときの対処法

インフルエンザの高熱は大体2,3日もすれば下がります。それと同時に頭痛も治まっていきますが、頭痛が辛くて眠れないときもありますよね。睡眠時間が確保できないと免疫機能や体力が低下し、回復が遅れることに繋がりかねません。ズキズキ痛む時は以下の点に注意して安静に過ごしましょう。

まずは短時間冷やす

インフルエンザに感染すると、体内ではウィルスを撃退するために免疫細胞が活発になり、血管が拡張され、血流が早くなっています。そのため発熱や頭痛が起こります。痛みが辛い時は、痛みの強い部分を冷たいタオルで冷やしましょう

冷やすことで血管の拡張を抑えて、炎症を抑えることが出来るので、プロスタグランジンの分泌もおさまります。首の後ろや脇の下など、太い血管を冷やすといいですよ。ただし、長時間冷やすと体の免疫機能を低下させて治りにくくなるので、痛みが強くて我慢できないときにだけ冷やすようにしましょう。

冷やしても頭痛が治まらない時は体が緊張して頭痛を起こしていることも考えられるので、首や肩を温めて血流を良くしてあげるといいですよ。首の後ろには頭痛を緩和させる風門などのツボがあります。蒸しタオルで温めるのもオススメです。

抗インフルエンザ薬を服用する

インフルエンザと診断されたら48時間以内にタミフルやリレンザなどの抗インフルエンザ薬を服用しましょう。抗インフルエンザ薬はウィルスの増殖を抑える働きがあるので、ウィルスが抑えられれば「プラスタグランジン」の分泌もおさまり、頭痛も次第に治まっていきます。

解熱鎮痛剤は病院で処方されたものを使用する

頭痛や関節痛が辛い時は、むやみに市販の解熱剤は使用せずに病院で処方された解熱鎮痛剤「カロナール」などを飲むようにしましょう。

アスピリンやボルタレン、ポンタールなどの解熱鎮痛剤はインフルエンザ脳炎・脳症、ライ症候群を発症する恐れがあるので、避けましょう。大人の方はロキソニンが処方されることがありますが、15歳未満の方は服用できないので注意して下さい。

アセトアミノフェン単一成分の解熱鎮痛剤は副作用がほとんどなく、幼いお子様から高齢の方まで誰でも安心して使用することが出来ます。

水分補給と栄養を摂る

インフルエンザのときは食欲も落ちます。食べるよりもとにかく寝ていたい…そんな状況になる方も多いと思いますが、飲まず食わずでは体力や抵抗力が落ち、体調が長引くことになりかねません。また、空腹は頭痛を引き起こしやすくなります。

食事をとらないと血糖値が下がるので、脳を働かせるために必要なブドウ糖が欠乏します。そのため、体は多くの血液を脳に送り、血糖値を高めようとするので頭痛が起きるのです。

食欲がないときは、スポーツドリンクなどで定期的に水分補給しましょう。そして症状が落ち着いてきたら少しずつ栄養を摂るようにしましょう。抵抗力を高めるためにはタンパク質(豆腐や卵)やビタミン(野菜や果物など)がオススメですが、難しいときは、おかゆやスープ、ゼリー、フルーツ缶詰など、喉越しの良いものを食べるようにしましょう。回復を早めるためにも少しでも食べて栄養を補給することが大切です。

また、筋肉の状態が緊張状態にあると頭痛が起きやすくなります。マグネシウムは血管を柔軟にする作用があるので、マグネシウムを含むバランスの良い食事を心掛けましょう。マグネシウムは納豆やバナナ、ココアなどに多く含まれています。

ツボをおす

寝ている時に布団の中でも出来るツボ押しを紹介します。

合谷(ごうこく)…人差し指と親指の付け根の間にある窪んだ部分にあるツボを押して刺激すると頭痛を緩和します。右手、左手、交互に押しましょう。

百会(ひゃくえ)…百会のツボは免疫力を高め、頭痛を緩和します。指の腹で軽く押すようにしましょう。

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まとめ

インフルエンザによる頭痛は、抗インフルエンザ薬と患部を冷やすこと、水分補給と栄養、睡眠で治すことが大切です。頭痛や関節痛は発熱と一緒でウィルスを撃退するために起こる症状ですので、冷やしすぎたり、解熱剤でむやみに抑えたりする必要はありませんが、頭痛がガンガンして眠れないときなどはアセトアミノフェン単一成分の解熱剤を服用し、必要最低限使用するようにしましょう。

冷し過ぎるのも免疫機能を低下させるので、痛みが強すぎるときだけ冷やすようにしましょう。頭痛も高熱と一緒で次第に治まっていきますが、頭痛だけが続く場合などは医師に相談しましょう。

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