インフルエンザに風邪薬は効果ある？自然治癒できるってホント！？

熱が出てなんとなく体調が悪いけど、インフルエンザなのか風邪なのか分からない…すぐには病院に行けないし、とりあえず風邪薬を飲んで様子を見ようかな…という方、インフルエンザだとしても病院には行かずに自力で治す！という方もいらっしゃるかと思います。そこで今回、インフルエンザに風邪薬は効くのか、インフルエンザに感染した場合、自然治癒することが出来るのか色々調べてみました。

インフルエンザに風邪薬は効果ある？

インフルエンザは“インフルエンザウィルス”による感染症で、高熱や関節痛、頭痛、倦怠感など全身症状が現れます。風邪薬は鼻水や咳の症状を緩和するものであるため、インフルエンザには効き目はありません。インフルエンザに効く市販の薬もありません。

病院でインフルエンザと診断されたらタミフルやリレンザ、イナビルなどの抗インフルエンザ薬が処方されます。抗インフルエンザ薬はインフルエンザウィルスそのものを撃退するものではありませんが、ウィルスの増殖を抑え症状を和らげることが出来ます。

また、高熱や頭痛が辛い時は同時にカロナールなどの解熱鎮痛剤を処方されます。市販の解熱剤は「インフルエンザ脳炎・脳症」や「ライ症候群」などを発症する恐れもあるので、むやみに使うのは避けましょう。高熱や頭痛が辛いけど、どうしてもすぐに病院に行けないときの応急処置で市販の薬を使用するなら「タイレノール」などアセトアミノフェン単一成分の解熱鎮痛剤が安心安全です。

抗生物質もインフルエンザには効果ありません。しかし高齢の方や小さいお子様など、肺炎などの合併症を引き起こす恐れがある方には使用することもあります。

以下の成分が含まれる市販の風邪薬や解熱鎮痛剤は「インフルエンザ脳炎・脳症」や「ライ症候群」を引き起こす恐れがあるので避けましょう。

・アセチルサリチル酸（アスピリンなど）
・ジクロフェナクナトリウム（ボルタレンなど）
・メフェナム酸（ポンタール）

インフルエンザは早めの受診が大切

急な高熱が出てインフルエンザの感染が疑われたら、速やかに医療機関を受診しましょう。インフルエンザが疑われると病院で「迅速抗原検出キット」でインフルエンザであるかどうかを検査します。３０分以内に結果が出るので、インフルエンザと診断されたら、４８時間以内に「抗インフルエンザ薬」を服用する必要があります。抗インフルエンザ薬には以下のような効果があります。

・ウィルスの増殖を防ぐ
・肺炎やインフルエンザ脳炎・脳症などの合併症や重症化を防ぐ
・体力の消耗を予防し、回復を早める

４８時間を過ぎてしまうと、ウィルスが増えきってしまい効果が得られなくなるので、ウィルスの増殖を防ぎ症状を和らげるためにも抗インフルエンザ薬は正しく服用しましょう。また、検査で陰性が出ても、家族や職場、学校でインフルエンザが流行していて感染の可能性が大きいときは予防のため抗インフルエンザ薬が処方されることもあります。

インフルエンザは自然治癒できる？

インフルエンザは、薬の飲まなくても水分をしっかりとり、睡眠と栄養で体力を温存し免疫力を高めることでウィルスを撃退することが出来ます。健康で体力のある方なら特に薬を使用しなくても、数日で熱が下がり、一週間もあれば自然に回復します。

しかし、幼いお子様や高齢の方、何らかの持病がある方は、免疫力が弱く重症化したり、合併症を引き起こしたりする恐れもあります。インフルエンザの感染が疑われてたら、自然治癒に頼らず、病院を受診し、適切な治療をしてもらいましょう。インフルエンザが流行る前に予防接種を受けておくことも大切です。

まとめ

インフルエンザに風邪薬は効果が期待できないこと、インフルエンザか風邪か判断が難しいときに安易に風邪薬を飲むのは危険が伴うことが分かりました。インフルエンザは自然治癒出来るものですが、やはり完治までに時間がかかります。無理して自然治癒しようとせずに病院で診断してもらい薬を処方してもらったほうが回復が早いです。

普段から体力を付けて免疫力を高めておくことも大切ですね。また、インフルエンザの高熱による異常行動はタミフルの服用とは関係なく起こると言われています。発熱が落ち着くまでは症状をよく観察し、目を離さず看病しましょう。異変を感じたらすぐに病院を受診しましょう。

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